2022/03/17(木)11:50
「余」のつく言葉
昨日の11時36分東北地方で震度6の大きな地震があったとニュースは報じています。
3.11 の惨劇が脳裏に浮かびました。あの大地震と大津波、そして原発事故による惨状は、今日までの復興という名の下の懸命な努力をもってしても依然として回復しきれていないと言わざるを得ませんね。
朝一にテレビのスイッチを入れれば、この1~2週間は最大震度5クラスの余震が発生する恐れがあるので、十分な警戒が必要であるとの報道。
・・・「余震」に注意が必要ですって?思わず「もういいです!」と声を張り上げてしまいました。
古の昔より、日本人は表に現れてこない隠れた部分にあるものに美意識を見いだしてきた民族ですが、それは「余情」、「余白」、「余話」、「余韻」といった言葉にもよく表されていますね。しかし「余震」だけは唯一例外で、日本人の美意識を大きく狂わす言葉というしか言いようがないのは、ほんとうに残念なことです。
「余震」を辞書でくると、「大地震のあとしばらくの間、引き続いて起こる小地震」とあります。あまりにも無機質に並べられた事実だけを示す言葉が、恨めしくさえ思えてきます。
この国が揺れる大地の上にあるということを改めて思い知らされた昨日夜半の地震でした。
11年経った今でも不自由な生活を余儀なくされている3.11の被災地をまたしても襲った今回の地震。一刻も早く「余白」や「余話」を楽しみ、「余情」や「余韻」にひたれる安寧な日々が、再び訪れることを祈ってやみません。
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