散歩の歴史
今年の5月は上旬こそ穏かな天候に恵まれ、折からの連休に行楽地はたくさんの人出で賑わったようですが、以降連日肌寒い雨の日が続き、五月晴れと呼べる日はなかったように思われます。月が替わり6月になって、ようやく昨日今日と遅れて五月晴れがやって来たようです。爽やかな快晴の日が続きました。そんな陽気に誘われて、私も2日連続でお気に入りの公園に出かけ、ウォーキングに汗を流しました。広々とした芝生の上では、パークゴルフに興じるお年寄りの姿が見えます。「入った!」とか「ナイスバーディー」とか、なかなか若々しい声が聞こえて参ります。そんな声に誘われるかのように、今日は足の歩みも思いのほか快調。1周約900mの遊歩道を40分弱で4週しました。散歩というよりはややハードなエクササイズと自己満足。ところで皆さんは、「散歩」ということばの語源をご存知でしょうか?意外や「散歩」は、医学用語だったのです。『歴代天皇のカルテ』(篠田達明著 新潮新書)の聖武天皇の欄に出ておりました。その昔、聖武天皇は「五石散」という強壮剤を好んで服用されたといいます。「五石散」を服用するとしばらくして全身がぽかぽかと温まってくる「散発」がおきる。この「散発」を促すために「五石散」を服用したあとは、必ずそこらじゅうを歩き回らねばならない。それゆえに、これを「散歩」というと。今をさかのぼること1300年、恐れ多くも賢くも聖武天皇も散歩を常としておられたと知れば、ウォーキングの後の爽快感はまた格別というもの。ちょっと、「五石散」なる薬を舐めてみたい気分です。◆酒そば本舗トップページへ◆**貴方の共感できる生き方がきっとある**