カテゴリ:文化・芸術
お昼を食べながら回覧されてきた健康保険組合系の誌面を みていたら、抹茶についてすごく親しみ易い伝え方でお勧め されていた。 「抹茶はヘルシーな和のエスプレッソ。」 おぉ、なるほどなー 抹茶と言うと、なんだか作法や道具、あらたまって頂かないと いけないような敷居の高さを感じている方もいるかもしれません。 でも、「お茶」ですから、飲みたいときに気軽にササッと茶筅という 竹のかくはん機で粉を溶かしてごくごく飲んだっていいんです。 高いものでもないですし、しかも製茶した茶葉を石臼で挽いて 作られていますから、茶葉の有効成分を(ビタミンEやカテキン 食物繊維などなど)が余すことなく丸ごと飲みほせる、もっとも ヘルシーなお茶でもあるんです。ぼくも常飲しています。 「コーヒーで言えば旨味を凝縮したエスプレッソのようなもの」と。 なるほど、伝わりやすい例えをいただきました。 作法を抜きにして美味しい抹茶の点て方については、、 リクエストありましたら、別の機会に紹介しましょう。 今回はお茶の「いただきかた」を紹介します。 「お茶碗てなんでまわして飲まなきゃいけないの?」 そんな疑問を持っている方も多いと思います。 まわすと美味しい?しきたり?? そんなこともありません。まわさずそのままでもいいんです。 なぜまわすの? 実はまわすことに意味があるのではなく、 「正面を避ける」ためにまわすのです。 謙遜の美意識も理由の一つに挙げられますが、一番は、 ものを大切にする想いです。 お茶を点てる人は、その季節や気候、関係などからそのお客さんに お出ししたいお茶碗を選び、事前に温めたり清めたりして美味しく お出しできるよう備えます。 そしてお茶碗の柄が一番美しいと思う姿を、お客さんの正面にくる ようにしてお出しするんです。 そのお客さんは、点てた人(亭主と呼びます)の気持ちを有り難く 感じながらも、一番良いところの奇麗な柄を歯や口で傷つけては いけないと謙遜し、 その正面を避けるために だいたい2回、時計回りに廻します。 流派や考え方の違いでありますので、今ぼくの流派では正面を 避けてずらす程度の1回です。どうでもよいところが流派や教えに よって違う程度で、本質はどこも一緒なんですよ。 お茶の機会がありましたら、まずはそこだけ意識して頂いてみて 下さい。亭主(点てた人)がちょっと、喜びます 「こゝろを込めた一服のお茶を 客が敬虔(けいけん・気持ちを汲んでつつしむような) な気持ちで頂戴すれば、 これで茶の湯の全てである。」 気持ちをこめて点ててくれたお茶を、あぁ美味しく点てて くれたんだなぁと その想いを感じで頂くことができれば それ以上のものはないよ という意味です。 なので作法が、とかお行儀が、とかは最初は気にしなくても いいんですよ。気軽にお茶に触れて親しんで欲しいです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Jan 15, 2009 11:08:21 PM
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