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シングル母のアメリカ暮らし

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2004.06.18
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カテゴリ:茶の湯の心
過去、私にはかなり無節操にいろいろな趣味があった。

中学生の頃は、洋楽ロックにはまり、深夜ラジオで夜更かし。
高校生になって、バンドに参加し、ちょびっとハメもはずした。
暇さえあればトイレの中でもどこでも本を読んでいた。
絵を描くのも好きだったし。
一人旅にもよく行った。
最初の海外一人旅であるアイルランドには、とりわけハマりまくった。
社会人になって、カヤックもやるようになった。
どういうわけか、ちょっとだけトライアスロンなんかも首を突っ込んだ。
(今は鍛えた面影もないカラダですけどね)

そして結婚と同時にアメリカに渡り、
今度の趣味は「茶道」である。


じゃんじゃん。


遥か昔に千利休がはじめた、茶の湯の道。
当時は位の高い、しかも男性によっておこなわれる風流ごとだった。
時は流れ、今では結婚前のお嬢様、優雅な奥様方における
お習い事の代表として認識されている。

私の過去の代々の趣味と、奥様のお習い事にはまるで接点がない。
私のキャラクターは茶道だの華道だのに無縁で来た。
ではなぜ自分にとって異質な世界とも思えるお習い事に
手を染めてしまったのだろうか。


今を去る事9年前、アメリカに来て間もない私は、どういうわけか、
語学学校でビジネスマンに日本語を教えていた。
そのビジネスマンのひとりがある質問をよこした。



「どうしてお茶って、茶碗をくるくる回しながら飲むんですか」



曲芸じゃあるまいし、くるくる回しながら飲んでいるわけじゃない。
そんな事したら危ないじゃないか。
いくら私に茶道の心得がなくてもそのくらいは知っていた。
2回まわして飲むんだよ。

あれ、まてよ、1回だっけ?

まあ、とにかく。
どうしてかは知らない。
そこで知り合いのつてを頼って、うちの近所に住む
お茶の先生を紹介してもらった。

といっても私にとっては、「何でまわすのか」ってことさえわかれば
いいのであって、お茶の先生に会うほどの事じゃないんだけどなあ。



閑静な住宅地の中に、その家はあった。
外見は普通のアメリカの家。
でも中にはきれいに手入れされた日本庭園があり、
本物の茶室があった。

先生が茶室の中を案内してくださり、お茶をたててくれた。
「お菓子をどうぞ。」
あー、和菓子だ。すっごくきれい。わ、おいしいな。うれしいな。
そしてお茶が目の前に出される。



えっと。


どうやって飲むの?


右に回すのか。それとも左なのか。


「時計回りに2度まわして、正面を避けて飲むんですよ。」
先生の声が優しく響いた。
客は謙虚な心で正面を避ける。それが正解でした。


ひとくち飲んだお茶は、
熱く、ほろ苦く、のどの奥がスっとした。


床の間に飾られた野の花が、奥ゆかしく佇んでいる。


秋の早い夕闇が茶室の窓に陰をさした。



何かが私の心の琴線にふれた。





けっこうシブイじゃないよ、これ。



その日から、私は先生の弟子となり、9年近くが経過している。

お嬢様のお習い事だと思っていたこの茶道、
とてもスピリチュアルで、日本の文化のエッセンスがすべて濃縮されている。

お茶のみならず、茶碗、茶杓、茶筅などの数々の茶道具。
日本各地の釜元を知るいい機会でもある。
漆や竹細工、などの日本各地の工芸品。お茶、菓子、お香、茶花。
知識は広がるが膨大なので忘れていく一方だ。

短歌・和歌なども勉強する機会にも恵まれるし、歴史の本をひもとくこともある。何より、立ち居振る舞いが優雅になる(ことにはなっているが、これにはやはり個人差が。ヘヘ)。


時々、アメリカをはじめ諸外国の人に、お茶というものを紹介する機会がある。そういう時は何だかとても誇らしい気持になる。茶道を習い始めたおかげで、着物の着付けもずいぶん楽にできるようになった。

いいことヅクメである。


今日は本当に久しぶりにお稽古に行ってきた。
忙しさにかまけて少し足が遠のいたが、茶室に入ると心が落ち着く。
もうお茶名も届いているそうで、来年茶名披露をする予定である。



茶名?


この私が?


笑っちゃうな。


あーお金ためなきゃ。(蒼白)



趣味のお習い事を持つみなさまも、
どうぞご精進なさってね。



本日の献立:
虹ますのカリカリベーコン焼き、ごはん、豆腐のみそ汁
中華風野菜炒め、コーンとレタスのサラダ





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Last updated  2004.06.18 18:00:26
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