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シングル母のアメリカ暮らし

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さく408

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2004.10.04
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カテゴリ:茶の湯の心
今日は、このエリアにある、ちょっと有名な山の中の日本庭園Hで
催された大きな茶道のイベントに参加してきた。


裏千家、表千家をはじめとする、
日本にある主な茶道の流派から、それぞれいろいろな社中が集まり、
お茶のデモンストレーションをした。
12時から1時間刻みで5茶席、
しかも8つの参加社中があったから、
全部で40ものお茶の席があったのだ。
薄茶、濃茶、立礼など、テーマも違うので、
いろいろ回って歩く人もいたようだ。


さぞや皆さん、今夜はギンギンで寝られないに違いない。
(お抹茶のカフェインてすごいのよー)


私はある一席で濃茶を点てさせて頂き、
他の時間は裏方に回って働いた。
10時から5時まで着物を着たまま、立ちっぱなしの1日だった。
今でもまったくもって足が痛い。
こういう時ほど日本式のお風呂が恋しくなることはない。


ところで、こういう時に本当に驚かされるのが、
茶道にかなりディープにのめり込んでいるアメリカ人の多い事。


茶道に限らず、華道、弓道、剣道、合気道、太鼓など、
(カラテはあまりにもアメリカナイズされちゃっているので今回ははずします)
けっこう精神世界を重んずる日本の文化に
ふかく、ふかーく傾倒しているアメリカ人は少なくないのだ。


他を知らないので、話は茶道に限らさせて頂くが、
茶道は、かなり封建的な文化の一つだと思う。
またそういう部分がないと、継承していけない面もあると思う。
子弟制度が色濃く残り、日本人の中でもこういうものを苦手とする人は多い。
何しろ、「先生」は絶対の権威なのだ。
私も最初はびっくりしたが、あまりにもそういう部分の欠けている
アメリカ社会で、日本的な人間関係を色濃く残す茶道に
ちょっと新鮮さを覚えたりもしたのだ。


ところで、私は今でもできるだけ週に1回は稽古に通うようにしているが、
私の稽古日は、私以外はほとんどアメリカ人である。
だから私の「茶道友だち」はアメリカ人も多いのだ。
いつも顔を会わすのは彼らである。


日系人女性C。
先生が横から稽古中に口を挟むと「Stop it!」と叫ぶ豪傑女だ。
私にはそんなこと、とてもできませんてば。
ちょっと変わっているが、とても気のいい人。


ナチュラリストN。
どこから見ても環境保護団体に所属して、
禅問答をしながら菜食主義を貫いている、
という感じのものすごく細い女性。
たまに私がお茶を点てている最中に、その横であぐらをかいて目を閉じ、
瞑想なんかしてくれている。



ゲイのH。
新婚の彼は、とてもしなやかな優雅な動きでお茶を点ててくれている。
いろいろな問答も一生懸命日本語で覚えようとするけなげな「女の子」。
気配りもこまやかで、とても優しいのだ。


太極拳の先生、D。
とはいっても彼女はアメリカ人だ。
アメリカ人に太極拳を教えるフィジカルセラピスト。
彼女は私と同じ年の娘がいるが、私たちは結構仲良し。
お茶で顔を合わせるだけでなく、彼女の家に遊びに行く事もある。
もの静かで、いつも黒い服しかきない、すっごく日本が好きな女性。


というわけで、私の先生には日本人のお弟子さんももちろん多いのだが、
私が稽古で顔を合わせるのは、アメリカ人が多い。
彼らはアメリカ人の中でも、比較的変わっている方かもしれない。


今日もたくさんのアメリカ人のお茶の先生がいた。
当然、彼らのお弟子さんはアメリカ人がほとんど。
そしてなぜか、けっこう男性も多いのだ。


私の茶仲間でゲイのHは、
背中一面に登り龍が這いずり回っているような着物とか、
全身に「秀吉」とか「信長」とか印刷された着物を着て現れるので
まったく度肝を抜かれるが、
今日のお茶会にいらっしゃるような先生方は、
さすがに地味な男着物を、いなせに着こなしている。
動きも優雅だ。


日本人ですら、茶名を取るのはそうラクなことではない。
私なんか8年もかかったのだ。
バックグラウンドのまるで違う環境に育った彼らが、
こんなにも細々した決めごとの多い茶道で、
茶名を取るまで頑張るというのは、
並大抵の事ではないような気がする。


今日は私の先生の社中が席を設けたので、
他の茶席を見るチャンスがまったくなかったのだが、
今度機会があったら、いろいろなお点前を拝見したいと思う。


日もやや翳りはじめた初秋の日本庭園。
駐車場につづく砂利道を、着物でゆっくり歩いた。
(足が痛くてゆっくりしか歩けなかっただけだ)


むこうから、和服姿のキリっとした外国人男性が歩いてきた。
すれ違い様、ゆっくりと歩きながら、彼は礼をした。
静かに、優雅に、ゆっくりとお辞儀をしてくれた。
私も歩きながら、お辞儀を返す。


そのお辞儀があまりにも美しくて、
今、日本で、こんなにきれいなお辞儀ができる人が、
いったいどれくらいいるんだろうなあ、とふと考えてしまった。



本日の献立:納豆、玄米ご飯、揚げ出しとうふ、野菜スープ、梨





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Last updated  2004.10.04 14:29:56
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