z1102 教育原論
「ハヴィガーストの発達課題について述べよ」
「人間には教育が必要である」とランゲフェルドは語っている。「人間は、思うに、教育と自己教育によって-人間の世界の中で生活することと、人間の世界の形成に貢献することによって-つくられた存在なのである」とも語っている。つまり、人間は生まれたままではまだ動物的であるので、人間には教育が必要とされるという趣旨をランゲフェルドは語っている。さらには、「人間は決して、すでにできあがった人間として生まれてくるのではなく、教育によって子供ははじめて人間となるのであり、したがって教育こそ、人間としての発達の必須条件だ」と子供に大人が責任を持って教育をしなければならないと言っている。
それでは、人間には教育が必要なことを述べたので、次には発達課題をまとめていきたい。「発達課題」とは、人間には発達に応じた課題があるということを意味する。ハヴィガーストというアメリカの教育学者がその著書である、「人間の発達課題と教育」において述べている。その中で、「生涯の発達課題は、我々の社会において健全な成長をもたらすものである。発達課題は、個人の生涯にめぐりいろいろの時期に生じるもので、その課題をりっぱに成就すれば個人は幸福になり、その後の課題も成功するが、失敗すれば個人は不幸になり、社会で認められず、その後の課題の達成も困難になってくる」と語っている。そしてこの発達課題という考えは教育にとって有益な理由も述べている。「発達課題の概念が、教育者にとって役に立つ理由は二つある。その一つは学校における教育目標を発見し設定することを助ける点にある。教育は、個人がその発達課題を確実に習得するのを援助するために、学校を通して、社会が努力することに他ならない。その二は、教育的努力をはらうべき時期を示す点にある。身体が成熟し、社会が要求し、そして自我が一定の課題を達成しようとする時が、すなわちこの教育の適時である。もし、この教育の適時に努力をはらえば満足すべき成果を得るであろう」。さらにこうも述べている。「「たとえば、話すことを学ぶという課題を考えてみよう。一歳から二歳までの間に、たいていの子供は人間のことばに欠くことのできないいろいろな要素を習得する。彼らは二年目の終りには、まだ学ばなければならない多くのものがあるが、彼らはよき出発をしている。彼らはもう話すことを..
出処::レポートサイトHAPPYCAMPUS!