国際NGO論
2010年7月11日(日)
国際NGO論1 レポート
現代社会に於いて、教育は全世界の平等な発展にとって重大な課題となっている。現代の経済原理として世界を席巻している、新自由主義に於ける資本主義・市場原理主義は、経済のグローバル化を押し進め、先進諸国(主に北側諸国)に経済的豊かさをもたらした。
しかしながらその一方で、経済原理による競争社会の激化により、弱者に対する社会的排除(経済・生存権・性差等)が進んでいることは明らかである。社会はピラミッド型の階層を呈し、富める者はその富を後継の教育へと投資することで、その富を再生産している。しかしながら、息も切れるかのごとく続く競争社会の中で、極一部の成功者以外のほとんど(中流と呼ばれる者たちでさえ)は、自己の人生のベクトルをひたすらレールから外すことがないよう、マジョリティとしての仮面を取ることを許されず、馬車馬のように働きながら、自らの人生の価値を疑っている。貧しい者は、教育を受けるだけの権利すら持つことが出来ず、ひたすらに搾取され続け、その社会的立場から抜け出す力すら与えられていない。中でも弱者と呼ばれる者は、基礎教育さえ受けることが出来ず、現在世の中で何が起きているのか・社会のシステムはどうなっているのか・目の前にある文書の意味すらも知ることが出来ない。彼らのエンパワメントは皆無である。
教育は現代社会に於いて、人間がその基本的権利を享受し、生きてゆくために必要不可欠なものである。弱者にとって、教育はその社会的立場を変えうる唯一の手段といっても過言ではないし、それ以前に、弱者が搾取から脱し、自らの基本的人権を所持する為の最低限の力となる。
これらの現状に対して、既存のアプローチ-国際機関・政府・行政の力で事態を変革することは可能なのか?との問いに対して、私は極めて難しいと答える。現代に於いて、その社会システムは複雑さを極め、尚かつ競争原理のもとに、かつてない速度で進んでいる。それに伴い、私達の価値観や思想も多様化し、もはや画一的な施策・立法では太刀打ちできないと考える。言うならば、上部機関からのトップダウン方式での施策は、この社会システムに対しては余りにマクロ的であり、またその施行速度は遅すぎる。
では私達は、今現在目の前にある悲惨..
出処::レポートサイトHAPPYCAMPUS!