2005/10/14(金)01:39
IKEA
IKEAが隣町PADOVA(パドヴァ)に新しく出来た。
IKEAはスウェーデンの大型家具会社であり、ヨーロッパ内にチェーン店がたくさんある。
思えば私のIKEAデビューは1991年の春だった。
日本からドイツに到着をしたての頃、まだアパートに家具が全て揃っておらずに困っていた私達に会社の上司だったか、先輩だったかが
「IKEAに行けばいいよ」
と教えてくれた。
そこで同僚と一緒にIKEA行きを計画し、誰も車を持っていないことから5,6人で電車と徒歩で行くことにした。
IKEAの最寄の駅まで電車で行き、そこからは歩きである。
確か中心地から最寄駅まで20分、そこから徒歩でIKEAまで同じく20分から30分近くかかったと記憶している。
行きはまだよかった。
お喋りをしながらワイワイ向かえば徒歩で20分、30分の距離などまるで散歩の様に楽しめた。
ところが帰りがまずかった。
歩いて来た私達は自宅に送った家具以外は、自分の手で持ち帰ったのだが、その荷物が重く感じられたこと!
私はすべり落ちそうになる荷物を担いで「ひーひー」言いながら歩いた記憶があり、今でもその光景を明確に思い出す事ができる。
その日以来、IKEAに何回行ったかどうか記憶にないが最後に行った時には車を持つ友達に連れて行ってもらったと思う。
最早あれ以来徒歩で家具やさんに行くのは懲りたのだ。
さて、例によってパドヴァのIKEAも高速道路の入り口、と車でないと来られないところに位置している。
今日私達はダーリンとマンマと一緒に朝早くから車でIKEAに向かった。
イタリア内にIKEAはローマ、ナポリ、ボローニャ、ジェノバ、トリノ、フィレンツエ、ブレシャ、ミラノとありパドヴァはその中でも一番新しい。
この付近ではIKEAの存在が話題に上がっており、その為か開店前に到着をした所、まだ開店まで随分時間があるのにも関わらずかなりの人数が待っていた。
10時の開店の合図と共に一斉にみんなが買い物をする為に周り始めたのだが、店内を周っても周っても、出口にたどり着かない。
建物は1階と0階に別れており、『居間』『寝室』『子供部屋』『仕事部屋』『キッチン』『浴室』などなど、とにかくモデルルームとそれぞれの備品コーナーをじっくり全て周って行くと確実に1日費やしてしまうだろうと思われる広さだった。
私達は
「これがほしい」
と言う目的を持って行ったのだが、興味しんしんの事から全てのコーナーを隅隅まで見た為、1階を周りきった頃にはへとへとになっていた。
日本のデパートならば各コーナー毎に
「喫茶店」
が設置されているので疲れてもすぐに休むことが出来るが如何せんこのIKEAは1階の出口を出ない限りお手洗いもそして休むことが出来る所もついていない。
お手洗いが近い妊婦や、子供連れの人にはさぞかし辛いだろうなあと周りながら思った。
ぐったり疲れた私達はお昼を取り、その後で0階を周り、探していた物を無事に購入しIKEAを後にした。
レジで並んでいる間に他の人の籠の中を見ると、皆山盛りに買い物している。
今回このIKEAをじっくり周り、10数年前にドイツはミュンヘンで周った時に気がつかなかった事が目についた。
例えばスウェーデン製の家具は、台所を始めどれも低めにできているのがとても興味深かった。
北欧の人たちは背が高いと思っていたのだが、背の高さと家具は比例しないのかも知れない。
また木の種類がイタリアで使っている家具の木の種類と違い、明るめの木製である事がこのIKEA家具の特徴である。
この木の種類がどの程度の質なのか専門家でない私にはわからないが、一般的にIKEAの家具は価格が『安い』と言われている。
そして、スウェーデンの家具は収納で隠す方法よりも表に出す方を好む、つまりそれだけ家屋の空間がたくさんあるのだなあと感じた。
自宅に到着したのはすでに夕方になっており、正に1日がかりの買い物デーだった。
これだけ家具やモデルルームを拝見したのだから、次回は是非、この家具の故郷であるスウェーデンに訪ねてみたい。