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テーマ:韓国!(17235)
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何の話かというと、子供のこと。
私が子供の頃、3月31日生まれの子とは出生日を4月1日とかにして、翌年度に子供の学年を遅らせると言うケースを何回か見た。 理由は、子供がかわいそうだから。 私も3月生まれだ。 幼稚園が始まるまでは知らなかったが、4月生まれの子との1年の差、これってかなり大きいのだ。 体のサイズは結構負けなかったけど、体の動き、考える能力、学習する能力・・・いろいろな面で遅れをとる。 ある程度大きくなってしまえば、あまり差がなくなるのだけど、それまでは結構他の子より遅れてると自分でも感じたほどだ。 だから3月31日生まれの子を翌年度に持ち越したい気持ち、分かる。 ところがだ。 韓国では逆なのだ。 韓国の学校は3月から始まり、2月に終わるんだけど、3月生まれの子をわざわざ2月生まれに変えて出生届けを出すケースが多かったようだ。 今でこそ簡単に出生日を変える事なんて出来なくなったけど、その昔は女を男として、3月生まれを2月生まれとして届けることくらい、なんでもなかったらしい。 実際に、出生日はともかく、子供を1学年早く学校に行かせようとする親は少なくない。何でも早い方がいいと考える、韓国人らしい考え方だ。 パパの高校時代の友達がこの前遊びに来た時に教えてくれた。次男は3月生まれなのだが、2月生まれで届けを出した事。 最近は厳しくて、病院の証明がないと届けられないのに、どうやったんだと聞くと、取り上げてくれた先生に1時間頼み込んで、出生日を変えてもらったというのだ。 彼は「うちの家族はみんな陽暦を使わない。陰暦しか使わないんだから、出生日も陰暦で書いてくれ」と言ったそうだ。 その息子、陰暦に直すと2月生まれになる。 そんな非理論的な理由に、先生は最初「無理だ」と言ってたらしいが、彼があまりにもうるさくするので、最終的には「分かった、分かった」と彼の言うとおりにしてくれたらしい。 何で2月生まれにこだわるのか聞いた。 やっぱり1学年早く学校に送れることが大切だったらしい。 韓国には徴兵制度があるので、男の子はどうしても普通2年は軍隊の為に遅れてしまう。学校を卒業するのも、就職をするのも。 「1学年早く学校に送れたら、1年"稼ぐ"じゃないか」 と彼は言っていた。 パパと私は、その1年が長い人生でそんなに大事だろうか、と思ってしまう。 その1年より、早く学校に行かされる事で、本人が感じるかも知れない劣等感、自分の体の発達よりより多くの事を要求されるストレスの方がもっと考えなければいけないことじゃないかと思うのだ。 軍隊に入っている時間は無駄な時間ではない。それも彼の人生に大きな影響を及ぼす大切な2年だ。 なのに、大学卒業が遅れる、就職が遅れる、と遅れることばかりを気にしている韓国人。 結局本人が満足する学校生活をして、好きな仕事にめぐりあえれば、それでいいんじゃない? 何でも早く早くして、自分の子供時代の思い出が全然楽しくなかったら、何のために生きてるんだろう。 来年イパルは韓国で7歳になる(韓国は数え年なのだ)。 本当は8歳になる年に小学校にあがるのだが、来年行っても良いそうだ。 そんな話を両親がしてきた。 でもパパはきっぱり言った。 「早く学校に入れる必要なんかないよ。早く入れたって子供がかわいそうだ。勉強なんてできなくったって良いよ。自分がしたいことすれば良いんだ。」 これはパパの本音。 いつも他人より早く、誰より良く出来ないといけないと、学生時代ずっと押し付けられた勉強。 勉強が終わったら自分に残ったのはストレスばかりの記憶だけ。本当の友だちもなく、自分のやりたい事もわからないそんな20代が待っていた。 イパルは韓国、日本、アメリカを行ったり来たりしたら、1,2年の遅れを取る事になるだろう。でも私たちはそれでも良い。 イパルがイパルらしく育ってくれれば。 その1,2年の遅れは無駄な時間ではないのだから。他の子にはない時間、それがイパルをイパルらしく形作っているのだから。 遅らせるわけでも、早めるわけでもなく、本人のペースにあわせてあげる、そういう育て方をしたいなと思うのだ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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