12/9 老人と海1
いつの間にか、こんなタイトルをつけてしまうまでに歳を重ねてしまいました。時は無情なり。 毎年受験生をかかえる身としては、特に夏休み以降は勉学に徹する環境がついてまわるわけでありますが、特にここ最近は、学生と限りなく同じ環境に身をおいて「受験勉強」に勤しむ毎日が続いている。何事も経験してみないと語れません。実際に学生と同じ受験勉強をしてみると、やることの膨大さに押しつぶされそうになります。物理の壁が、化学の壁が、さらに日本史、世界史の壁が・・・大きく立ちふさがる。英語が専門といえば専門ではあるが、はっきり言って満点取れません。実際に学生とまったく同じ条件で受験してみると、時間という制約と緊張感でガクガク・・・満点どころか、9割の壁も怪しい。情けないな~。先生といえども、長年ぬるま湯に浸かりすぎると力はどんどん劣化する。データを見ると、毎年各科目で満点はいるのですから、ほんと彼らはすごい。心からリスペクトします。常に緊張感を持ってやらないとな~・・・ そんな「受験勉強」の合間を縫って、といいますか、無性に海が見たくなって、魚に接したくなって、久々のキス釣りへ。今回はとにかく「癒されたい」がテーマ(別に病んでいるわけではありませんが)ですから、ワタクシのホームグラウンドである能美島深江へ。この地名が指すとおり、この「深く」入り込んだ「入り江」は、ここ最近ほかのキス場がどんどん壊滅してゆく中にあって、豊かな魚影を恵み続けてくれているキス場である。たぶん、誰よりもここを歩き倒したと言ってもいいだろう。この深い入り江には、十数か所のピンポイントがあり、A地点がだめならBへ、さらにCへ・・・と、一つのエリアの中だけで釣り自体が完結するほど潰しの効くパラダイスだ。年間通して途切れることのない魚信は、安定・安心・確信の釣り場といっていい。決して爆釣にならないところも「老人」向きである。昼までゆっくり釣って30~50匹といったところか。もっと時間をかければさらに釣れますが、だいたいこの程度で「老人」の方の力が尽きてしまいます。 本日はA地点×、B地点×・・・で、C地点に入ってやっと確変モードに突入。1歩も動かず立て続けに30匹ほどの連荘に酔った。これでこの日は十分満ち足りました。昼までにはまだかなり時間はあったが、仕事も控えているし潮も満ちてきたので、来た道を引き返す。まだキュウセンも釣れていますし、水は生暖かい。もっと水温が下がってくると、ここのキスも本番を迎えるでありましょう。「老人と海2」はあるか?受験も近づいてまいりましたので、微妙ではありますが、できれば受験がひと段落する1月末には・・・I hope! さて、本日の「The サバキ!」は伝統工芸士 山本直 作 青紙スーパー 鎚目ダマスカスペティ105mm ウオルナット柄による背開き。 ワタクシ、別に包丁屋の回し者ではございません。ただ包丁の魅力にとりつかれたいち素人でありますが、いい包丁を使うようになってサバキの楽しさ、と同時に奥の深さも実感できるようになり、まさに経験してみないと語れない世界だな~という心境だ。こういう心境を、この歳になって得られたのは嬉しい。 包丁が沈み込むように魚に入っていきます。両刃包丁ですが、水平方向の包丁の動きにブレがなく、トレースコースを誤ることはない。これまで使ってきたキス捌き包丁の中でも3本の指に入るくらい秀逸だ。骨に沿って「カリカリカリ・・・」と心地良い音を奏でる。感動のあまり、もう1本購入しようと確保に入るが、すでに完売しておりました 長年キスばかり捌いてきますと、自ずとキス捌きに理想的な包丁像というものが出来上がってくるのですが、この包丁のような細身のものがベストとは必ずしも断言できません。やはり使ってみないと語れないところは多々あって、弥氏良寛作メバル裂き包丁春告のようなメバル用の包丁がマッチすることもありますし、見た目だけでは判断できないところがあっておもしろいし、楽しく、奥も深い。もしキス捌きに特化した包丁を一つお探しの方がおられましたら、刃渡りが10cm以下の「貝裂き包丁」というタイプが個人的にはお勧め。かなり使い勝手がいいと思います。 仮にキス捌きに興味がおありの方がおられたなら、包丁に飛びつく前に先ずは砥石を買って手持ちの包丁を研いで使いこなすことから始められることをお勧めいたします。包丁研ぎと捌きはセットとお考えいただいた方が、捌きを末永く楽しむことができると言えましょう。毎回奥様が魚を捌いてくださるという夢のような環境の方は別ですけど・・・・