2010/11/05(金)18:30
踏まれてもなお強く伸びる麦のように。
第2話も、物語に引き込まれて、あっという間でした。(@『99年の愛~JAPANESE AMERICANS~』)
勝手に自分も平松家の一員になって、泣き、笑い、喜び、怒りました。
家族愛、兄弟・姉妹愛、恋人同士の愛、祖国への愛。
色々考えさせられました。
平松家の人々は、人間味に溢れていて、魅力的で、実在する本物の家族のようです。
一緒に泣いたり笑ったり怒ったり、愛情が深く、日本人らしく育てたいという、
一世の長吉の願いの通りの素晴らしい家族ですね。
いや、遠く離れてしまった祖国に対する思慕の情が深い分、
貧しさと軍国主義の混沌の中にあった当時の実際の日本よりも日本の美しさが凝縮された形で受け継がれたのかもしれません。
その日本の精神と、アメリカ育ちの自由を愛する精神も持ち合わせた二世の方々の、
一世とはまた違った苦悩と強さも見れました。
草なぎさんは、冒頭から、きっちりと一郎でしたね。
見事でした。
この第2話では、副題の通り、一世と二世の立場の違いや、より複雑になった苦悩が、
丹念に描かれていました。
なんと言っていいか、本当に胸に迫ってきます。
軽々に感想を述べることが出来ませんね。
でも、重いだけじゃあ、ない。
美しい風景もそうですが、人間愛の美しさや強さ、家族愛の大切さ、
心洗われるシーンもたくさんあります。
名シーン、感動シーン、号泣シーンたくさんありますが、
しのぶが一郎実家の農場を訪ねて来た時のほのぼのと美しいシーンが、
2話の中では私は一番好きかな?
「麦は踏めば踏むほど強く丈夫に育つんですよ。だから、たくさん踏んでください。」
無邪気に楽しそうに踏みしめながら歩く、しのぶ。
その様子を優しげに嬉しそうに見つめながらも、
いつもどこか愁いを帯びていて葛藤を抱えている、一郎。
二人を包む風にそよぐ緑の麦の大地がどこまでも続いていて、この後の過酷な運命を思うと、とても胸が締め付けられる美しいシーンです。
今夜の第3話は、いよいよ強制収容所ですね。
心して観させていただきます。
☆TBS開局60周年記念橋田壽賀子ドラマ・5夜連続
『99年の愛~JAPANESE AMERICANS~』[第3話・強制収容所]今夜9時~