空中散歩:コナベの日記

2010/03/09(火)12:44

『深夜特急1』読了

読書(221)

“旅”をテーマにした本で、大抵とりあげられて、以前から興味はありましたけれど、なかなか読むきっかけが無かった沢木耕太郎さんの『深夜特急』、 「今年こそは読むぞ」 と決めていたので読み始めたら、皆が絶賛する理由が少し解ったように思います。 とにかく面白いんですよ、コレが。 インドのデリーからイギリスはロンドンまでをバスで旅をするという壮大な話の割にはそのきっかけも、途中もあまりに漠然とした雰囲気。 作者の一大決心の大紀行なのかと思いきや、この曖昧な感じに良い意味で肩すかしを喰らったような・・・。 そして、デリーに着く前の香港とマカオでの長~い道草の情景。 旅をしていたのがどうやら1970年代の様子で、香港も現在よりももっと混沌に包まれて、人々の熱気が作り出す喧噪がさぞかし凄いだろうなと思わせる文章に読み入ってしまいます。 こういう紀行モノは旅先の情景が頭に描けるかどうかで面白味も大分違うと思うのですけれど、香港は香港映画で、マカオはマカオ・グランプリでとりあえず知っている場所なだけに、旅先の混沌に呑まれて行く作者を自分の姿に変えて楽しめたように思います。 通勤の電車の中で読んでいたお陰で、車内の色んな音や空気の感じが、香港の喧噪を想像させる良い手助けにもなっておりました♪ とりあえず1~3巻を買っておいたのですが、第1巻を読んだところで、こういう内容なら最後まで楽しめそうだと思い、残り4~6巻も買って来て、長い長い旅の記録をじっくり辿って行くコトにしました。 すぐにでも第2巻を読み始めたいのですけれど、あまり一気に読み終えても勿体ないように思うので、他の本の合間合間に楽しもうと思います。 で、一冊ゴトにメモ感想を残して、最後まで読んだら纏めて何かを残せたらなんて考えています・・・。

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