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2017.10.21
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カテゴリ:医療界の新発見?
 おはようございます。福島市 さとうクリニック内科・消化器科の佐藤です。今朝は‘朝食抜きで動脈硬化進展?’という報告です。
 朝食と動脈硬化症の関係を検討する横断研究の結果、心血管疾患の既往のない中年勤労者において、朝食を抜く群は、朝食を摂取する群と比較して、従来の心血管リスク因子と独立して、非冠動脈性および全身性動脈硬化症の所見が存在するリスクが高かった。朝食の摂取有無は、1日のエネルギー摂取量、食事の代謝効率、満腹感や食欲調節に関連することから、心血管の健康に大きな影響を与える生活習慣とされている。朝食を抜くことと糖・脂質代謝マーカーの変動や冠動脈疾患リスクの関係を検討した先行研究は存在するが、無症候性動脈硬化症との関係を検討した研究はなかった。
 今回の横断研究は、スペイン・マドリードの銀行職員を対象に、無症候性のアテローム性動脈硬化症の進展に関係する要因を検討することを目的とした観察研究の一環として実施された。1日の総エネルギー摂取量に占める朝食のエネルギー摂取量の割合により、参加者を3群に分類した。「高エネルギー朝食群」は朝食からの摂取が20%を超える集団、「低エネルギー朝食群」は5~20%の集団、「朝食抜き群」は5%未満の集団とした。参加者4052例の1日平均エネルギー摂取量は2314kcalであり、高エネルギー朝食群1122例(27.7%)、低エネルギー朝食群2812例(69.4%)、朝食抜き群118例(2.9%)だった。朝食抜き群は、朝食をとる2群と比較すると、男性、現在喫煙者が多く、昼食から1日の最大エネルギー量を摂取していた。
 朝食の摂り方で3群に分けた場合、朝食抜き群は高エネルギー朝食群に比べて、非冠動脈性動脈硬化症(危険率:1.55倍)、全身性動脈硬化症(同:2.57倍)のリスクが高かった。プラーク(動脈硬化性病変)と朝食の関係を検討したところ、高エネルギー朝食群を1とした場合、低エネルギー朝食群と朝食抜き群は、いずれもプラークが存在する危険率が1を超えていた。補正する項目を、年齢、性別、腹囲、高血圧、脂質異常、糖尿病、喫煙、赤身肉の摂取、飲酒、食塩摂取とした場合、腹部大動脈にプラークが存在する危険率は、低エネルギー朝食群1.17倍、朝食抜き群1.79倍であり、頸動脈プラークついては、低エネルギー朝食群1.21倍、朝食抜き群1.76倍、大腿動脈プラークについては、低エネルギー朝食群1.17倍、朝食抜き群1.72倍だった。
 著者らは、朝食を抜くことは、心血管疾患の症状がない中年集団において、不健康な食事や生活習慣を示すマーカーとして役立ち、従来の心血管リスク因子とは独立して、非冠動脈性および全身性動脈硬化症の存在と関連することが明らかになった、と述べている。
 以前から朝食抜きでは太りやすいなどの報告もありましたが、動脈硬化との関連を検討した結果はなかった様に思います。今回の報告で改めて朝食摂取の重要性が再認識された感じですね。






Last updated  2017.10.21 04:58:36
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