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テーマ:本日の1冊(3697)
カテゴリ:詩・歌
評価:★★★☆☆
詩集。 以前読んだ『教科書でおぼえた名詩』で読んだ『夕焼け』という詩がいたく気に入ったので、買ってみました。 がつんと胸に響く詩、目がうるっと来てしまう詩、??な詩(笑)とたくさんの、ほんとうにたくさんの詩が収められてます。 その中でも特によかったのは、『夕焼け』、『好餌』、『祝婚歌』の三つです。 『好餌』は、読んではっとさせられました。知らず知らずのうちに、はまってしまっている日常の陥穽というか。ストレス社会に生きる人々にぴったりの詩だと思います。原点に立ち返るというか、日頃の自分をもう一度見つめ直そうと思いますね。 『祝婚歌』は、結婚前にもう一度読みたいです(いつになるやら(笑))結婚前の心構えですね。バリバリ?独身の今読んでも納得させられることばかり。人間関係全般に通じることだと思います。 さて、最後になりましたが、この詩集を買うきっかけになった詩『夕焼け』。特に好きだった最後の箇所だけ紹介させていただこうと思います。 (略) やさしい心の持主は いつでもどこでも われにもあらず受難者となる。 何故って やさしい心の持主は 他人のつらさを自分のつらさのように 感じるから。 (略) 吉野弘さんの詩は日常にある風景を切り取るのがものすごくお上手ですよね。ともすれば、「こういう詩なら私も思いつく」なんて僭越なこと思ったりしちゃうくらいです。でも、「あるな~」と詩を読んで思う情景ですが、実際自分が日常でその光景を目の当たりしたとき、それを意識しているかと言われると、ノーですね。 そんなありふれた情景を意識してることなんかなくて、無意識に目の前を流れていってしまってる。そんな、凡人なら意識しない情景を、日常に埋もれている情景を浮き彫りにして切り取って詩にできるって、素敵ですよね。 詩人ってすごいな~と感嘆です(#^.^#) 私には絶対無理!!(笑) === 209冊目 読了 === お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007年12月27日 15時23分39秒
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