2011/03/26(土)13:10
ベクシル -2077日本鎖国-(2007/日本)
21世紀、バイオテクノロジーとロボット産業の急速な発展により、日本は世界市場を独占していた。
国連はこの状況に危機感を抱き日本に対して厳しい規制をかけようとするが日本はそれに反発。
2067年、日本はハイテク技術を駆使し鎖国を強行。以降、日本の情勢は厚いベールに覆われた。
それから10年後、アメリカ軍の特殊部隊所属の女兵士ベクシルが日本への潜入を試みるが…。
「アップルシード」続く曽利文彦監督の”3Dライブアニメ”の第2弾。
ハイテク鎖国という設定は抜群に面白いのに、その設定を全く活かしきれていない。
ハイテク鎖国を選んだ日本が、諸外国にどんな影響を与え、どれほど不気味に映っているのか、
このあたりを序盤でリアルに表現できるかが本作のポイントだが、残念ながら上手くいっていない。
もっと凝ったエピソードや演出を取り入れて日本の怪しさを徹底的に表現して欲しかった。
でも、それ以上にダメだったのが人物の描き方。登場人物が全く魅力的に描かれていない。
一番重要なポジションのはずの主人公ベクシルが最も魅力的に描けていないのは致命的。
背景や性格が踏み込んで描かれていないベクシルは人物としてペラペラ。
しかも、見た目もベクシルが一番変だった。なんか髪の毛がデカくてバランスがおかしい。
俳優を起用した声優陣も総じて酷かったが、これまたベクシル役の黒木メイサが一番酷かった。
話題作りとはいえ、声優に下手な俳優を起用するのはいい加減にやめて欲しい。
設定はいいし、人物以外の造形もカッコよかっただけに、もう少しどうにかできなかったのだろうか。
本作と同じ曽利文彦監督が手掛けた3DCGアニメ「TO」が面白いと聞いた。
「楕円軌道」「共生惑星」の2編あるので、どちらも観てみたい。
■ベクシル -2077日本鎖国-
おすすめ度(3点満点):