テーマ:精神病 退院後の生活(446)
カテゴリ:カメの雑記帳
さて先週の東京の顛末を書きましょう。ちょっといつもと違った文体にしますね。
格安高速バスは定刻より30分早く東京駅に着いた。かつては見慣れた風景も、こうして離れると懐かしい感じ。が、降りたとたんに「ゲホゲホ」咳が出る。は、排気ガスがぁ。もう身体は田舎に完全に馴染んでしまった。 友人との待ち合わせは、NHKホール前。自分の記憶(十年以上前)だと、あそこは休日でも結構人が少なく、ライブハウスの南青山にも近い。 中央線で乗り換えれば早いけれど、乗換えが面倒で山手線でユックリ半周して原宿に着いた。 原宿駅前の混雑は予想通りなのだが、身体が勝手に拒否する。・・・苦しい。でもNHKホール前に行けば・・・。屋台、道端ライブ(「川嶋あい」の影響?)をすり抜けると・・・。NHKホール前は、道端ライブが5mおきに居る、北海道物産展はやっている。工事もしている。 あれ?静かなはずが騒音の坩堝になってる。 やっぱり身体が拒否しだす。 東京に住んで、人込みがダメな壊滅氏に電話 「おーい、人込みに飲まれた、何か方法ないか?」 「アルコールだけは避けろよ!」 彼のアドバイスに従い、ファミレスに入りメニューも見ずに 「ビール!」 「グラスですか?ジョッキですか?」 「ジョッキ!」 煙草を取り出し、グビグビと喉を鳴らしてビールを直ぐに空けた。 「すいませーん、赤ワイン、瓶で!」 ああ、アルコールで我を忘れる作戦! 友人には留守電に居場所を伝えた。場所柄若い女性が店内にも多い。かん高い声が響いているだけで、脳みそが悲鳴を上げる。 二本目のワインの栓を開けるときに友人が到着した。十年以上の友人だがこれほど頼りに思ったことは無い。思わず 「久し振り!」 と握手。 「飲んでるのかよー。」 「ごめん、街の喧騒に負けた・・・」 友人は食事、自分はワイン。再開も3年振り、積もる話もある。 グタグタ過ごしているうちに 「それじゃ行こうか!」 となった。 表に出たとたん、アルコールで気を紛らわせたのに効果無し。これから、渋谷駅か、表参道を歩くのを考えると・・・。 勝手に身体が反応して、タクシーに手を上げていた。友人に 「俺が金出すから、道案内してあげて。」 と言いつつタクシーに乗り込んだ。 ピアノとバイオリンだけをバックに歌う「宇井さん」ライブは最高だった。でも、お客さんがアンコールしない。率先して、アンコールの手拍子。一回目は本人も想定していたみたいで普通に出てきた。でも、二回目もやりました。ちょっと困ってたみたいだったけれど、「アメイジング・グレース」を歌ってくれました。 小さなライブ会場。お客が居なくなるのを待ち、スタッフに 「BBSでやり取りしていたカメと言います。ハンドルネームで分かると思います。」 と言うと、ステージ衣装のまま直ぐに本人が来てくれた。 友人も自分も大感激。 まずサイン。友人はプレデビューのCDに 「うぁ、私もこのCD持ってないんですよ。大事にしてくれてありがとう。」 私は著書に 「負けないでね。」 短い会話だったが、二人とも大満足。 駅までは友人がタクシー代を出してくれた。 今度は、壊滅氏、かーこ姉さんと、「アラム」で待ち合わせ。迷路のように乗り継ぎ店に入ると、「かめちゃん」とプレートが席に置かれていた。そう、飲み屋でも私はハンドルネームを使ってるのです。 二人は既に来ていました。このバーは開店当事からの常連客なのです。マスターはバングラディッシュ人。時々電話で身体の調子を聞いてくれます。そう、病気の事は知っているんです。 ライブハウスでもカクテルを三杯飲んできて、下地が出来てます。でも、最近は梅酒しか飲まない事を覚えていてくれて、梅酒のお湯割り。 東京行きが決まった時にマスターに電話して 「お金も無いんだけれど・・・」 と言ったら、 「良いよ、良いよ。幾ら飲んで歌っても一万円で友達のもやってやるからさ。おいで!カメちゃんの歌が聞きたいんだよ。」 と言われていたのです。 自分で言うのも何ですが、結構歌上手いんです。 この店、たまに貸切状態になる時があります。そんな時に遊びで、通信カラオケの全国ランキングに挑戦しました。なんと、全国一になったんですよ。 散々騒いで、梅酒でも量を飲めば酔っ払う。えーい、面倒。 「マスター、焼酎のボトル残ってる?水割り!」 ああ、完全に酔っ払い。朝までやってるお店なので、スナックのママなんかも来ます。一緒に踊るし・・・。 朝の6時まで飲んでいました。タクシーを呼んで、壊滅氏の家に行く前にマスターが 「これね、私がバングラディッシュから出てきた時に持ってたお守り。宗教は違うけど、願いは一緒。これ、カメちゃんに渡すから、絶対に良くなるから。」 そう言われて、既にボロボロになった紙を渡してくれました。思わず号泣してしまいました。マスターと何度も握手して、鼻をすすり上げて 「今度は、治してまた来ます。マスター本当にありがとう。」 泣き止まない私を、壊滅氏がタクシーに押し込みました。 宿泊は壊滅氏の家。彼の睡眠薬はベゲタミンB。担当医が処方しようか迷った薬。試しにお互い眠剤をチェンジしました。 一度目覚めて時計を見ると、高速バスの出発までもう間に合わない。 高速バスは一度なら予約変更が出来る。・・・電話だ。だが、頭は回っても身体が動かない。104で番号を聞いたけれど、携帯のボタンが押せない。身体が震えている。 横で寝ている壊滅氏には申し訳なかったが蹴っ飛ばし、起こして回らない舌で 「い、104に電話。桜観光、白河支店、乗車変更、明日の便。」 状況を察した壊滅氏はとっさに行動を起こし乗車変更をしてくれた。 安心したら、そのまま倒れた。 合計20時間位眠ったらしい。ベゲタミン恐ろしき!処方は止めてもらおう。 バタバタした滞在でしたが、それなりに良い思いが出来ました。 この場を借りて、お世話になった皆さんにお礼をさせてもらいます。 ありがとう。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2005/12/05 09:56:40 PM
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