2008/05/16(金)19:53
純情ロマンチカ 第6話「禍転じて福となす」
純情ロマンチカの第6話を見ました。
第6話 禍転じて福となす
武蔵野医科大学
弘樹に拒絶されてしまった野分はボーっとしていると教授に声をかけられ、カーター博士が来日するということで成田空港に連れて行かれる。
成田では14:00にNYからの便が到着するはずが、天候悪化で出発が遅れたために16:00になってもいまだ到着していなかった。
『もう帰らないと間に合わない。大学に電話してもヒロさんは帰宅したって言われたし…』
野分が帰ろうとしたその時、NYからの便が到着し、教授に引き留められてしまう。
『俺は何をこんなに期待しているのだろう――』
約束の19時より約一時間も前にファミレス前に着いた弘樹はこれで最後だと思いながら野分を待っていた。
『会って話して、少しでもダメだと感じたら別れよう。あんな風に声を荒げた野分は初めて見た。驚いたけど嬉しかった。会ったら俺も少しプライドを崩そう。正直に文句をぶつければきっとアイツは謝るからしつこく言わずに許してやるか』
慌てて待ち合わせ場所に向かう野分だったが、地下鉄に乗り込んだ時点で19時を過ぎていた。
電話する弘樹は野分の携帯に繋がらず、20時を過ぎる頃には雨が降り出してしまう。
雨が降っても待ち続ける弘樹だったが、21時を過ぎても野分が現れることはなかった。
『これが答えだ。決して口には出さないけれど、自分がその人の一番だったらどんなに嬉しいことなのかと。大したことじゃない、自分はそういう人間じゃなかっただけのことで。ありふれたことと言えば、あまりにありふれた出来事。自分で拒絶しておきながら、自分が一番期待していた。恥ずかしくて、馬鹿馬鹿しくて、情けなくて、それでもまだ好きで――』
立ち去る弘樹の背後でようやく到着した野分。
雨に濡れたまま大学に戻ってきた弘樹は宮城とバッタリ会い、タオルで髪を拭いてもらう。
「濡れ鼠ってこういうこと言うんだな。これじゃ、パンツもグチョグチョだろ」
「結構」
「どうした?フラれたか?」
「何言ってるんですか、人を茶化すのもいい加減にして下さいよ。俺は…」
涙を流す弘樹を後ろから抱きしめる宮城。
「上條、お前さ、完全武装してるつもりで実は隙だらけって事自覚してねえだろ」
弘樹の顎を掴み、キスしようとする宮城に殴りかかろうとする野分はそのまま、弘樹を連れ出す。
「あの男と付き合ってるんですか?嫌です、絶対に嫌です!!」
「手を離せ。痛ぇ!!」
野分は遅れた理由を説明するも、弘樹に許してもらえない。
「人に何も言わずに留学しやがって。ヘコヘコ帰ってきたと思ったら、次はドタキャンかよ!?馬鹿にするのもいい加減にしろ」
「留学することヒロさんに言いました」
「嘘つけ、聞いてねえ」
「ヒロさんが忘れてるだけです!!」
図書室に逃げ込む弘樹だったが、野分に捕まってしまう。
「お前に…お前に分かって堪るか、俺が一年間どんな気持ちでいたのか」
「すみません。だけど…ダメなんです。このままじゃ、俺はダメなんです。ヒロさんに会ってから6年間、ヒロさんは自分の目標に向かって進んでそれを確実に達成していて…。ヒロさんは凄いんです、凄い人なんです。それに比べて俺はただの学生で、医者を目指してるといっても本当になれるのかなんて分かりません。俺は4つも年下です。年の差がどうにもならないなら、せめてつり合う人間になろうと思って」
「?何だ、それ。つり合うって…」
「本当は留学期間は2年でした。だけど自分なりに頑張って1年で習得科目を終了させました。早くヒロさんに会いたくて――。帰国したら、ヒロさんはもう助教授になっていて…また差が開いてしまいました。だから俺はもっと頑張らないといけないんです。もっとしっかりしないと、一生懸命しないとヒロさんに置いていかれてしまう。俺はヒロさんに追いつきたい、ずっと一緒にいられるような人間になりたい、貴方に並ぶことができる男になりたいんです――」
『追いかけていたと思ったら、本当は追いかけられていて。捨てられたと思ったら、本当は…』
「ふざけんな!!冗談じゃねーぞ、馬鹿ヤロー!!いい加減にしやがれ、俺はお前に会ってから全てが無茶苦茶なんだ。一番なりたくねー人間になってんだ、どうしてくれる!?お前なんかに会わなきゃ、俺はもっと冷静な人間でいられたんだ!!何でお前如きのことでこんなグチャグチャにならねえと…」
「ヒロさん」
「ならねえと…好きだ…好き…っ…好きだ、好きなんだよ…っ!!好きで悪いか、畜生!!馬鹿ヤロー!!」
「『絶対』なんてありえないかもしれません。だけど、ハッキリしていることは俺はヒロさん以上に好きになる人はいない」
図書室で濡れた服のまま野分に抱かれる弘樹。
『――好きという感情に限りはあるのだろうか。傷つけて、傷つけられても嫌いになるどころかいっそのことその傷が火傷みたいに形に残ってしまえばいいなんて…そうすればお前は俺を忘れられなくなる。離れられなくなってしまえばいい。こんなにも、こんなにも、誰かを好きになって。俺はもう二度とこんな恋はしない』
一緒に住むことになった弘樹と野分。
引越しの作業中に野分が書いたのにもかかわらず出さなかった自分宛の手紙を発見する弘樹。
『野分は会いたくなっては手紙を書いて、ポストに入れる寸前で自分のやるべきことを終えるまではと思い留まり、それでも抑えきれない気持ちは止められず――。どうしよう、俺は多分これだけで150歳くらいまでは生きられる』
次回、「可愛い子には旅をさせよ」
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