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カテゴリ:雑文
私が国産小麦を使う理由は、日本で、日本人が、日本人の為に、パンを作っているから、日本の小麦を使いたい。
たった、これだけの「思い」からです。 ただし、私にも「出来る事と出来ない事」がありますので(フリーハンドで商売をしている訳ではない、という事です)、「国産小麦のイギリスパン」しか、作っていません。他にも試作をしましたが、これだけにしています。 しかも、あと少しで、お気に入りの国産小麦の在庫がなくなってしまうので、次の小麦の収穫があるまでは、作らないつもりです。 外国産小麦の安全性に関しての問題点は、もちろん知っていますが、現状ではどうにもならない事も、多々あります。 それを解決する方法は、2つあります。 1つは、安全な方法で輸入する事。 2つ目は、使わない事。 私は、商売でパン作りをやっていますので、コストと顧客動向が「行動指標」に関わってきます。少なくとも、私の住んでいる地方のお客さまは、「国産小麦を選択する」方が、とても少ないのが、現実です。これでは、コストをかけても、商売になりません。 何度か書いていますが、小麦は農産物です。農産物には、生育に適している土地があります。 そして、小麦製品も、本来は、その土地で栽培されたものを、長い歴史をかけて、美味しく食べていく工夫の蓄積で、出来上がったものです。 少なくとも、パンは、日本のものではありません。現在は、外来の文化であるパンが、日本の食文化に溶け込もうとしている最中だと考えています。 日本のパンを、日本の小麦で焼く。かっこいいじゃないですか。 しかし、今現在、国産小麦は、最高の外国産小麦の品質、もしくは、日本人好みのパンを焼く能力には、まだ力不足なのは、歪めません。 年々の技術の向上と、パン用の国産小麦への注目度の増加から、10年前と比較して、現在の国産小麦は、外国産小麦と遜色なく膨らみます。しかし、まだ、「普通レベルの外国産小麦」と同等か、少し下ぐらいのレベルだと、私は考えています。 6月18日の日記だけでは言葉が足りなかったので、補足させて頂きました。 私は、誰がどんな材料で、どんなパンをつくりたい、とか、どんなパンが好きだ、と思っても、それを否定するつもりはありません。 作る人が、自分の意思で、材料を選ぶ事が大事だと考えます。 作る人が良い思うパンが、作る人にとって、一番良いパンです。 今回は、「パンの作り手」という視点だけで見ていますので、その点はご了承下さい。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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