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カテゴリ:21年9月
9月第6回‘盤上の向日葵’
おもしろいし、読みやすかった。 2018年の本屋大賞の2位。私は最近、本屋大賞にノミネートされている本の中から読んでみようとしています。割と得点が高かった本作。 設定や物語はすごく考えられていて、質の高いまとまった小説だと思います。さすがに本屋大賞にノミネートされるだけのことはある。 おもしろいのだけれども、読後は何か虚しい。悲しい。これを読んで何を得たかというと、世の中、光輝いていると思われる人でも不幸かもしれないし、それは因果であり、逃れられないかもしれないということなのかな...こう考えてしまうと救われない。救いかなと思われるのは、将棋という熱中できる世界を得て、一瞬でも輝ける時があった...ということかな。不幸になることがあってもその道に生きるということがカッコいいことなのか私にはちょっとわからない。人生において、私のように無為に人生を過ごしてしまうことに比べれば、ひとつでも熱中できるものがあれば、それだけで幸せなのかもしれませんが。 ただ、人生とはこういうものだ...と達観して考えるしかないのでしょうか。 私はまだまだ‘虚しい’や‘悲しい’の中から、人生における悟りを得ることができない。修行せねばなりません。 盤上の向日葵 [ 柚月裕子 ] お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2021.09.23 17:36:44
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