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仙台演劇鑑賞会(ろま猫雑記)

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2010年04月09日
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カテゴリ:例会情報
作家三代の家族の近景・・・というより二代目と三代目の父娘の話。
全体的になかなか普遍的な父と娘の、しかし執筆業という少し一般的でない広津家の話である。
広津和郎という作家の作品を知らないので、なんの知識もないままに観てしまったが、昭和の文学者の気骨というものがなんとなくわかった気がした。
ただ、どういうわけか、広津和郎役の伊東さんのセリフが、志賀直哉や宇野浩二役の声に比べて聞き取りにくかった。

ところで、全くの私的な感想なのだが、松川事件が少々身近過ぎて今一乗れなかった。
というのも、私の父はT社松川工場に勤務していたし(入社は事件後)、松川事件の無罪の根拠となったSメモのS氏は父の上司だった人であり、小さい頃だったからあまり気に留めていなかったが、松川事件の話を又聞きで聞いていたからだ。
その時の話の私の印象は、広津和郎の印象とは違い、犯人にされた人たちは組合活動に熱心なあまり、本業の方はあまり熱心ではなかったようで、そのために周りから好意的な援助が受けられなかったのではないか、というものだった。それゆえ、犯人に仕立てやすかったのかもしれないと思うと、松川事件から半世紀たってもなお、自白強要での冤罪事件が無くならない、ということが恐ろしく思える。
誰でも、冤罪事件の当事者となったり、それを審議する裁判員になる可能性がある。
警察の手腕を疑うわけではないが、取り調べの様子を裁判で知ることが出来るようにするのは、公正な裁判に必要なことだと思う。
それよりなにより、冤罪裁判のせいで本当の犯人を取り逃がしたまま、時効を迎えることこそ、被害者とその遺族の人権侵害ではないだろうか。
そんなことが気になって、あまり舞台に集中できなかった。





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Last updated  2010年04月11日 02時52分48秒
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