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あの夜の月に
まるで全てを見せられました。 一番に近くまで来たとしても あんなにもまだ遠い月は もうこれ以上近づけないと そう残して沈みました。 それはまるで私と貴方のように思えて 哀しく、 そして嬉しくもあったのです。 貴方に触れることなど許されぬ私ですが 貴方のもたらす静かな光を感じ 姿を変えゆく月日に同じ時を刻み そして貴方という人がいることを 知ることができたのですから。 私が哀しみに濡れる日は 貴方がこの世を去る時でしょう そしてこの日々、この運命に。 目の奥に青色を浮かべた女がいたときには 構わず立ち去って下さい。 運命をかきみだすようなことなど、望みはしないのですから。 その女は 青いままでいいのです 私になど 目を伏せていいでしょう。 貴方が好きな色が 青なのですから。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
January 31, 2010 08:28:43 PM
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