妙法華寺 @三島市玉沢
妙法華寺は日蓮宗本山で、玉沢1番地にあり、弘安7年(1284)日蓮上人の法弟日昭上人が鎌倉の玉沢に創立、元和7年(1621)に現地に移った。今でこそ三島の外れの僻地の中の僻地とよべる場所にあるが、江戸時代には東海道の箱根に登る前の交通の要衝に位置し、徳川家の庇護もあったからか参勤交代の大名行列が数多く宿泊に利用したという。これまで幾つもの寺院を見学して来たが、清涼な空気感に包まれた、虚栄の欠片も無い素晴らしいお寺さんである。 鐘楼堂は明和9年(1772)鎌倉から移転したものであるが、鎌倉時代の建築であり、初期の木材を現在も使っていて、三島市文化財に指定されている。 なお、奥書院は駿府城内お万の方の居間を移したものである。 静岡県内で近世寺院建築が伽藍を形成して現存する例はきわめて少ないという。江戸時代末期の建築物の構成を残している。なお、本山というと如何にも要衝となる寺院と勘違いしてしまいがちだが、その宗派の要の寺は、「総本山」である。日蓮宗の場合だけを見ても、総本山は身延山久遠寺、そこがバチカンみたいな中心地で、その他の「大本山」と云われるのが池上本門寺、勝浦誕生寺など15の寺院。「本山」と云われる寺は42もある。別称「由緒寺院」ともいう。だから「本山」といってもそれほど主要な寺とはいえないのである。いや主要な寺だけど大本山ではない。こう考えると、全ての宗派で日本の仏教寺院は一体全体いくつ存在するのであろうか。街にはそこら中に寺がある。なな、なんと、78000もの寺があるそうだ。そして神社は80000もあるそうだ。ちなみにコンビニは55000軒あるそうだ。