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同時他方向の力。
これが武術においては大切な要因の一つではないかと思ってきた。 先日6月4日、甲野善紀先生が講座で名古屋へいらした時、教えてもらったのが、例えば腕で相手を持ち上げるとき、指をバラバラな方向へ伸ばしておくと、すんなりと相手を持ち上げられるということ。 これを自分なりに解釈する。 基本的に人は加えられた力に対して、その方向に対して無意識的に反発力を生む本能がある。 普通の場合は加えられた力は一定方向しかないのだから、反発力も生まれやすい。 そこをあえて様々な方向に力を分散させれば、相手は力の方向が分からず、反発力が弱くなるわけなのだ。 例えば相手に二の腕にぶら下がっている状態で引き上げようとするとき、ただ拳を握って力を込めるのではなく、指を同時他方向(キツネさんの形や、はじめちゃんのグワシのような)に形作っておくとよい。 これは鹿島神流に見られる「不動剣」も同じ術理なのだろう。 不動剣とはまず、つばぜり合いの状態から手首を満月に絞りっておく。 「満月に絞る」とは手首を内側に巻き込んでおくことだ。 そして、膝を曲げながら身体を下に沈み込ませつつ前進する動きと、巻き込んだ手首をほどいていく動き、そして刀を横に倒して相手の刀を制する動きの3つを同時に行う。 これが不動剣だ。 力の方向を分散すれば、相手は力の所在が分からず幻惑される。 これは空手の突きなどにも応用できるのではないかと思った。 突きの同時他方向の力はまた後日。 写真は甲野善紀先生と記念に一枚撮っていただきました。 ありがとうございます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2010年06月14日 12時38分45秒
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