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私も十分オジサンですが、ほかのオジサンを見ていて、こうはなりたくないなあ、と他山の犬にすることがよくあります。 今回は、朝の通勤電車の中で。 最近、体調が悪いときは、ついグリーン車に乗ってしまいます。 このグリーン車ですが、朝の通勤時は混んでいるので、私の駅からは座れますが、東京に近い駅から乗ると、満員で座れないんです。 でも、通路に立っていても、グリーン料金は、払わなければいけないのです。 さて、昨朝のことでした。 車内は、ふだんより混雑気味で、グリーン車で立っているかたがいつもより多いようです。 女性の車掌さんが、何度も回ってきて、改札をしています。 最近、グリーン車の車掌さんは女性ばかりです。 車掌さんは、ひとりひとりに声をかけて、立っていても料金をいただきます、と言っています。 払う方が多いですが、座れないなら、と言って車両を変わるかたもいます。 ただ、東京に近くなると、グリーン車と普通車の間のドアを閉め切りにして、走っている間は、車両を移れなくなるんです。 車両変わるから、と言って、車掌さんがいなくなると、そのまま居続ける人もいるようです。 N駅を出るや否や、車掌さんの 「次に回ってきたときに、まだいらっしゃったら、料金を払っていただきますから」 という毅然とした声が聞こえました。なかなか、はっきりした物言いです。 グリーン料金の仕組みを聞いているオジサンもいました。 なんか、ネチネチした感じで、嫌な雰囲気でした。 そのくらい、わかるだろ、と言いたくなります。 そうこうしているうちに、車内で急病のかたが出たとのことで、N駅に着いたあと、なかなか発車せず、しばらく停車したままになってしまいました。 乗り込むかたが増えて、車内がどんどん混んできます。 一般車両は、ぎゅうぎゅう詰めになってきたようです。 グリーン車も、ますます立っているかたが増えてきました。 電車は、止まっています。 時計を気にする乗客もいます。 ようやく、急病のかたの搬出が終わり発車します、とのアナウンス。 ドアが閉まり、電車が動き出しました。 ほどなく、オジサンが、なんか車掌さんと、もめている声が聞こえてきました。 デッキにいるので、顔は見えませんが、どうやら、次のような会話のようです。 オジサン「え、料金払うの」 車掌さん「申し訳ございませんが、お立ちになっていましても、料金をいただく ことになっております。」 オジサン「なんで座れないのに、金とるんだよ」 車掌さん「すみませんが、グリーン車では立席でも料金をいただく規則になって おります。」 オジサン「そんなこと言っても、ほかの車両に乗れなかったんだよ。」 ぞんざいな口調です。 だいたい、オジサンは3種類に分かれます。 (1)女性には自然にやさしい (2)女性には不自然にやさしい (3)女性には何故か「えばる」。この場合、男性でも目下の相手とか、自分がお客の場合、働いている相手の男性とかには「えばる」こもとが多い。 このオジサンは(3)のようです。 車掌さんが気の毒だと思いましたが、毅然と対応しているのに感心しました。 車掌さん「そうおっしゃられましても、申し訳ございませんが、混んでいるのに ちゃんと普通車に乗りこめたお客様もいらっしゃいますし、グリーン 車内のお客様には料金をいただいております。」 オジサン「混んでいるのは、列車が遅れるからだろう。だいたい、おまえが電車 を止めるからいけないんだよ。」 はあ? なんだ、このオジサン。 でも車掌さんの次の一言が素晴らしい。 車掌さん「わたしがとめたのではございません。」 おおお、なかなか、やるではないか。 頑張れ、車掌さん オジサン「グリーン車って言うけど、飛び乗ったら、グリーンだったんだよ」 これは本当かどうかわかりません。 次のS駅まで、ただで乗ってしまえと思ったのかも知れません。 そうまで言わないにしても、通勤しているひとだったら、乗るときにグリーンであることはわかるはずです。いいや、乗ったれ、と思ったはずです。立ち席でも料金払わなければいけないのは、通勤客には常識です。でないと、ラッシュ時にグリーン車が人であふれます。 これを認めると、ぎゅうぎゅう詰めの普通車で固まっているお客さんに悪いです。 だいたいN駅だったら、次のS駅まで5分我慢すれば、そこでたくさん降りて車内に余裕ができるのです。 それにしても、 オジサン「グリーン車って言うけど、飛び乗ったら、グリーンだったんだよ」 に対する次の車掌さんの言葉には感動しました。 車掌さん 「駆け込み乗車はおやめください」 一本、見事に、決まりました! オジサン、あんたの負けだよ。 いやだねえ、車掌さんにからむなんて。あたしゃ、こうはなりたくないよ。 コロ父はそう思いました。 そうこうしているうちに、そばの男性乗客が車掌さんを応援しました。 「あのさあ、みんな払っているんだから、払いなよ。」 オジサンは、形勢不利とみたのか、車内を通って逃げていきました。コロ父のすわっている横を、すごい顔で通り抜けていったのです。みると、柴犬コロより情けない顔でした。 いやあ、気持ちよいです。 まだ、続きがあるんですよ。 オジサンが消えたあと、そばの別のオジサンがなんか言っているんです。 「おい、あいつ料金はらわなかったよ。いいのかよ。」 はあ? まったく、どいつもこいつも。なんで、からんでくるんでしょう。 車掌さん、それに対して。 「飛び乗られたのですし、ほかの車両に移れないので、今度限りということで御諒解御願いします。」 そうなんですよ。ほかのお客さんは、料金払えといわれると、たいてい、 「すみません、次の駅で変わりますから」 と言うと、今回限りですから、次からはご注意ください、とか言われて、料金とられずに、丸くおさまるんですよ。 それを謝らずに、居直って、あげくはおまえが電車を止めたなんて言い出すから、車掌さんも毅然と対応したのだと思います。 オジサンばかりの職場環境で仕事に頑張っている女性をコロ父は強く応援します。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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