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2004.09.01
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カテゴリ:ユニーク記事

ぼくのふるさと徳島県では、シンクロに賞を贈るという。

アテネ五輪で銀メダルを獲得したシンクロナイズドスイミング日本代表チームに「県イメージアップ大賞」を贈るらしい。

チーム演技に阿波踊りを取り入れ、世界中にPRしてくれたというのが、その理由。

 まあ、世界の人々がどれだけ阿波踊りを意識したかは定かでないが、少なくとも話題になった。

 テレビでシンクロを見ながら、ちょっぴり誇らしい気持ちになった人も多かったに違いない。

 けど、どうも金がとれない理由もそこにあるようだが。。。。

 シンクロ先進国のコーチは、ちらりと聞いた話では
ロシア出身者ばかりらしい。
 
 世界基準がどうやら、ロシア流のシンクロらしい。

 そうなると、オリジナリティを、民族性に求める
日本の戦略は、有る面で正しく、有る面で金をとれにくい
戦略だといえる。

 基本的に、王道と違うことをすると、絶対に金はくれない。。。
 
 もしくれるとするならば、オリジナリティに、すべての基準を
おいているノーベル賞みたいなものだろう。

 そういうオリジナリティの優先順位が高いものはともかく、
かつて3回転ジャンプというオリジナリティで世界1
といわれた伊藤みどりが芸術点の低さで常に泣かされたのを
教訓とすれば、あのような競技においては「美しさ」に勝る
優先順位はない。

 そうなると、音楽や構成において民族性を打ち出す手法は
「銀はとれても金はとれない」と云う宿命を背負う。

 うーーん。

 だからといって、いまの戦略を井村コーチが打ち出して
いなければ、もっと悪い順位になったのは間違いない。
 
 常に銅であった日本が、世界3強と呼ばれるロシア・カナダ
日本というのなかで、銀を定位置にもたらせたのは井村コーチと
選手のがんばりなのだ。

 一度は、井村戦略で、金も昨年とったものの。。。。

 日本を全面に出すことに、やや嫌気でも差したかのように
金をくれなくなったのも、現在の流れのようだ。 

 デュエットで会心の演技を見せた立花美哉、武田美保両選手に対する井村雅代ヘッドコーチのコメントも感銘深かった。

「よくやった」と目を潤ませた同コーチは、ロシアの得点など見向きもせず「順位はもうどうでもいい」と二人を抱きしめた

 負け惜しみでないことは、表情ですぐ分かった。「打倒ロシア」が悲願だったはずである。

 だが、本当に求めていたのは「打倒ロシア」でも金メダルでもなかった。ひのき舞台の土壇場で、井村コーチはそのことに気づいたのだろう。

 その井村コーチ、立花、武田ペアも、引退だそうだ。

 徳島県イメージアップ大賞は、そんな三人へのいいはなむけになるだろうけど、金をあげたかったなあ。。。

 最後までこだわり抜いた金メダル。

 勝負の世界はあくまで冷徹で、1位以外は価値なしとでも
いわんばかり。

 そういう世界で戦ってきた彼女たちにエールを送りたい。

 
 

 贈呈式の日取りは未定だが、県民から「徳島で演技を披露してほしい」といった声も上がっている。無理は言えないが、ぜひ徳島で阿波踊りシンクロを見てみたい





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Last updated  2004.09.02 01:40:30
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