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2005/04/26
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今日は一日休日でした。

久しぶりにのんびりとテレビを観たり、

妻と食事に出かけたりしました。


一日中テレビでやっている「電車事故」、言葉もないです。

亡くなられた方々のご冥福をお祈りいたします。




父の命日を直前に控え、今一度【死】について、思いを馳せた一日でした。




大学3年生の時の記憶が久しぶりに甦りました。

ボクの高校野球でのチームメイトの親父さんの衝撃的な【死】でした。


その親父さんは、別府でとても有名な大富豪の一人息子として育ちました。

すでにその時は、繁栄は過去のものと化し、生活はごく一般的なものだったと思います。

親父さんはそのような環境で育ったせいか、仕事も長続きしなくて、収入も安定せず、お母さんは必死で朝から夜まで働きっぱなしの状態でした。

にもかかわらず、何不自由なく育った親父さんは、その金銭感覚は常軌を逸するものでした。

ボクを気に入ってくれてたみたいで、ポンって何万円もするグラブを買ってくれたり、バットを3本持ってきて、

「ほら、しげ4、これ使えー」

って。。。



結局、ボクらが高校卒業したあと、そこのお母さんは耐え切れなくなって、家を出て行きました。

同級生もその親父さんにかなりの心理的負担を感じていたらしく、

まさしく、一家離散状態に。。。



ボクの父となぜか仲良くって、

知り合いにお金を借りまくってたその親父さん、ボクの父には一度としてそんな話しなかったらしいです。

一家離散後、失業してた親父さんに、仕事の世話をしたのも父でした。。。



そんな親父さんから、ある日父に電話がなったらしいです。

「山ちゃん(父)、今からいっぱいやろうえ。これを断ると山ちゃん後悔するでーーー」

なんて言って、平日の日中に誘ってきたそうです。

父も変わってたんですねーー。
そんな非常識な誘いに乗って、仕事を早退して付き合ったんだそうです。



それから数時間、2人は酒を酌み交わしながら、どんな話をしたんだろう。。。



夜になって、東京の大学にかようボクの携帯に電話がなりました。

「しげ4--、元気かーーー?」

って。

少し、近況を報告したりしたあと、親父さんは言いました。

「○史(息子)、と話したいことがあるんやが、しげ4から連絡とって、俺に電話するように言ってくれんかーー?」

「はーーい。じゃあ電話しますね。。」


って、電話を切った後、早速、○史の携帯を鳴らしました。


「○史、今うちの親父とお前んことの親父さんが飲みよんらしく、親父さんお前と連絡とりたいっち言いよんで。どうする?」

「う~ん。俺また今の生活を親父に壊されたくないけん、電話はせんとくわー。」

「そうやなー。親父さんは俺からうまいこと言っとくわ。」


早速、電話してその旨を伝えました。。。


「やっぱりそうかぁ。。。まぁ、しげ4からよろしく言っといてくれ。」

って少し悲しそうな親父さんの声を思い出します。。。

「○史とこれからも仲良くしてくれな」

みたいな事も言っていたと思います。。。







次の日の朝、親父さんは無残な姿で見つかりました。。

あるところで首を吊っていたのでした。。。





泣いたですねー。。。






自殺を心に決め、今生の最後の酒を父と酌み交わし、

一言息子と話がしたいと思った、その親父さんの気持ちがわからず、

軽い気持ちで伝えてしまった自分がいました。


『もっと強引にでもボクが電話するように伝えていれば・・・』


って、心から悔やみました。


そして、親父さんのそのときの気持ちを考えると、

いたたまれない気持ちに落ちていきました。。。




親父さんにとってみれば、それしか選択肢は無かったんだと思います。

今更あくせく働ける人でないし、

生きる希望もないし、

周りには白い目で見られ、

家族には逃げられ、




ゆっくりと自らの命を絶つことを決め、

最後にボクの父と酒を飲みたいと思った。





その誘いを断らなかった父を、

そんな誰からもうとまれていた親父さんと付き合っていた父を、





なんかボクは誇りに思います。





そんな父の血がボクにも流れていることを、なんかうれしく思うんです。

ボクもそのどうしようもない親父さんが好きだったから。。。




だからこそ、『あの時もっと!』って思っちゃいますが、、

今考えると、うまく言えないですが、、



なるべくしてそうなったのかなぁ、とも思います。





「しげ4くん、あの時俺、電話しておけばよかったーーー」

って言った○史くん。

ボクにも彼にも、そしてウチの父にとっても、

衝撃的な【死】との対面でした。。。





もう一度、4人で酒を酌み交わせたら、いいなぁーーー、って思っちゃいます。。。。




あと数日で、その数年後に癌で死んだボクの父の命日です。

今頃、あっちでボクらを観ながら、

2人で酒を酌み交わしてるのかなぁ。。。。。





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Last updated  2005/04/26 11:07:29 PM
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