灰色の空のむこうには…

僕が小学校時代に集団登校するときに集合した
場所は、通称「真ん中の公園」と呼ばれていました。
そこは坂の中腹のところにある道を左に曲がった
ところにあり、砂場しかない小さな公園だった
のですが、ある意味僕たちの縄張りみたいな
ところでした。今の小学生が集団登校をするのか
知らないですが、僕の時代は集団登校が当たり前で
その集合場所はどうしても自分たちの陣地みたいな
ところがあったのです。子供心にもその自分の
陣地では問題ないですが、人の陣地で遊ぶって
いうのはちょっと抵抗あったりしたので、上の公園
は僕の家より高台に住む人たちの集合場所だった
ので、こちらの真ん中の公園のほうが僕たちは
気兼ねなく遊ぶことが出来ました。

この公園は、本当に小さなところで夏休みなどで
ラジオ体操に集まったりした以外は砂地で相撲を
するなどしか使ったことがなかったりします。
しかし、この真ん中の公園が思い出の場所であるのは、
その公園で遊んだという記憶よりもその公園が
面している道路でよく遊んだという記憶のほうが
強かったりします。坂の中腹から家を２件挟んで
真ん中の公園があるのですが、その公園のさらに
隣の家で行き止まりになっていましたので、ほとんど
クルマが来ることもなく、その真ん中の公園の隣に
住んでる年上の人たちが少年野球をやっていたと
いうこともあり、その道路でよくキャッチボールや
遠投、タイコという野球みたいにボールを打って
走るのではなくどこまで飛んだかでアウトかセーフかを
競う遊びをしたものです。

何度も言うようですが、この真ん中の公園は行き止まり
のところにあります。そこに面している道路は家に
囲まれているので、そんなところで野球をしたりすると
どうなるか…。当時は遊びに夢中でそれ以外のことまで
頭は回らなかったのですが、その道沿いに住む人たち
には何枚もボールで窓ガラスを割ってしまい多大な
ご迷惑をかけてしまったのも、今となっては淡い思い出
です。