網を求めて三千里。
昨日のことである。私の夏休み最後だった昨日。予備日として、特に予定は入れてなかった。子供達の面倒を見る最後の日。ずっと家にこもりっきりなのも良くないと思ったので、セミ捕りでもしようと思い立った。外は相変わらず蒸し暑かった。2才の次男を自転車に乗せ、とりあえず虫かごと網を買いに出かけた。ところが、である。探せど探せど、どこにも売っていない。近所のコンビニにもない。スーパーでもあいにく売っていない。時期的に、もう遅かったのだろうか。本屋にも、文房具屋にも売ってない。パン屋にも、タバコ屋にも売ってない。昔なら近所に必ず、子供達の社交場である「駄菓子屋さん」があって、子供が欲しいものは何でもあったものだ。だが、今ではそんな駄菓子屋さんなど、見かけなくなってしまった。あちこちウロウロして途方にくれていたのだが、ふと、おもちゃの卸売りの店を発見。最後の望みをかけてその店に入って聞いてみると、ラッキーなことに虫かごと網があった。やっとのことで道具を調達した私たちは、近所の公園へ逆戻り。相変わらずセミがうるさく鳴いている。しばらく木を見上げ、目を凝らして探していると、いるいる。何匹かセミを発見した。そっと網を近づけ、アブラゼミとクマゼミを何匹か捕まえた。次男にとっては、セミを間近で見るのは初めてだったので、少し怖がっていたが、そのうち慣れて、掴めるようになった。家に持って帰ってもすぐに死んでしまうので、帰りがけに、全部逃がしてやった。ちなみに、自慢じゃないが、私は網がなくてもセミが捕れる。セミの後ろからそっと手を差し伸べ、上からぱっと押さえるのだ。そんな特技を持っているが、何の役にも立たない。セミを捕っている子供達にその技を披露すると、尊敬されるだけだ。「素手でセミを捕るおっちゃん」って。(おっちゃんと呼ばれるのが寂しいが。)そんなセミ捕りの思い出と共に、私の夏休みは終わった(涙)。←←←愛のクリックを待ってます!