台北散歩2023 北投温泉博物館 秋田玉川温泉との繋がり
台北市内に日本統治時代に整備された北投(ベイトウ)温泉があります。1913年台北庁長官だった井村大吉によって、日本の伊豆山温泉を模し東南アジア最大の公共浴場である「北投温泉公共浴場」が完成しました。1997年に市定古跡に認定され、 1998年10月には現在の北投温泉博物館として生まれ変わりました。又、2011年のミシュランガイドでは、北投温泉エリアが三ツ星観光地として紹介されています。北投温泉はラジウム泉であり、ラジウムを含む鉱石である北投石(ほくとうせき)は、台北の北投が名前の由来です。日本の秋田にもラジウム泉が湧く玉川温泉がありますが、実はここ北投温泉と繋がりがある事がこの博物館の資料で知る事ができました。後半に紹介します。北投温泉公共浴場が蘇った「北投温泉博物館」全景銭湯に入湯してみます。昭和10年の入浴料は20銭だったようです。大きなのっぽの古時計(程でもないか...)洗い場です。銭湯と言えば牛乳ですね。明治牛乳の瓶マッチです。ケロリンです。この当時からあったのかな??PH1-2, PH3-4 と強い酸性泉である事がわかります。泉水の解説当時のままの水道蛇口とライトのように見えます。こちら大浴場です。当時の写真です。1923年 皇太子時代の昭和天皇裕仁も行啓されました。北投石(現在は採取禁止)1905年鉱物課技師である岡本要八郎が、北投渓で採取した鉱石から放射線が放出されている事を発見1911年北投帰りの神保小虎教授が、秋田の渋黒温泉(玉川温泉)で産出する石が北投石に類似する事を発見1922年日本政府が北投石を天然記念物に認定し、採取を禁止した。以上の繋がりから、日本でもラジウムを放出する鉱石を北投石(ほくとうせき)と呼ばれる由縁が、ここ北投(ベイトウ)温泉にある事がわかりました。秋田玉川温泉も同類の温泉地として紹介されています。台北市民のご尽力で、このような立派な博物館にして頂いた事には感謝しかありません。しかも、この博物館の入場は無料なんです。館内の説明もボランティアの方々で行われています。多謝!次回は、新北投温泉の源泉である地熱谷と公共浴場「瀧乃湯」を紹介します。Map