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新宿会計士は年初の本体ブログで、今世紀に入ってからの衆参両院選について、数値だけをベースにした分析を行った。 ■やはり是正の必要がある日本の小選挙区制度~専門知識の基礎 2013/01/06(日)号~ ■選挙を通じて、日本を見る~専門知識の基礎 2013/01/12(土)号~ ■参院選についても分析してみた~専門知識の基礎 2013/01/13(日)号~ この一連の分析は、誰にでも取得できる情報源に基づいたものであり、別にどこかの政党なり官庁なりの裏情報を用いて行ったものではない。その気になれば、誰にでも出来る分析だ。そして、新宿会計士はこれらの分析を通じて、次の仮説を提示した。 「2009年の民主党の圧勝、2005年の自民党の圧勝をもたらしたのは、普段、特段の支持政党を持たない有権者およそ1000万人が、2009年には民主党に、2005年には自民党に投票したためである。」 そして、2012年の衆院選で自民党が圧勝した理由についても、同じ分析から、次のように仮説を提示している。 「前回民主党に投票した1000万人が棄権し、民主党の固定的な支持層の票の40%近くが維新の会に流れたためである。」 この「前回と前々回は投票に参加したが、今回は棄権した1000万人」の有権者の行動は、時として、選挙の帰趨を決定するだけの重要性を有しているのだ。 ところで、本日はやや毛色の変わったエピソードをお伝えしたい。この「無党派層」、ブログ読者の皆様は、どのような人たちだとお考えだろうか?少し言葉の悪い人であれば、「どうせ社会の中でも政治に対する意識が低い人たちでしょ?」とか、そういう断定をする人もいらっしゃるかもしれない。ところが、当職の仮説はそうではない。 名前は伏せておくが、当職は以前、某大手監査法人に勤務していた。ちなみに、監査法人などという業界にいるような人たちは、政治に関心を持たない人が多すぎるのではないかと思う。そう思う根拠は幾つかあるのだが、とりあえず本日は仮説だけを提示しておきたい。実は、今回棄権した1000万人層は、意外とインテリ層ではないかと思うのだ。そして、これは現代の日本の悪い点だが、専門領域に特化する余り、例えば経済学を履修した人や会計学を履修した人は、政治学に興味を持たず、自民党、民主党のいずれも支持しない、という人が多いのではないだろうか? 経験則だけで申し上げると、某監査法人に勤務しているM会計士という後輩(但し当職より年長)は、2005年の総選挙の時には「いやぁ、(新宿会計士の本名)さん、さすがに今回は自民党でしょう。」と言っていたし、この同じ人間は、2009年の総選挙の前に偶然、何かの会合で出会ったときも、「いやぁ、(新宿会計士の本名)さん、さすがに今回は民主党でしょう。」と言い放っていた。また、経営者としては尊敬する当職の従弟も、2009年の総選挙の際には、「さすがに今回、自民党に投票する事はあり得ない」と言っていたし、某法律事務所に勤務する知り合いのスタッフも、2009年の総選挙時には「今回は民主党に投票するわ」と宣言していた。いずれの人たちも、今回の総選挙については、口を揃えて「どうせ誰に入れても一緒だから棄権した」と証言していたのを聞いて、思わずコーヒーを吹いた新宿会計士である(笑)。 この会計士、経営者、法律事務所職員、いずれの人たちも、次の共通点があると思う。 ・自分は頭が良いと思っていること。 ・その割に、新聞やテレビの意見を自分の意見だと勘違いしていること。 そう言えば、オウム真理教に騙された人たちも、高学歴者が多かったんだっけ? ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ なお、今回の投票率は60%弱と極めて低かったと主張する人もいるが、そう主張する人は、是非、次のリンクを読んで欲しい。 ■主要国投票率の比較~日々雑感 2013/02/13(水)号~ 我が国の投票率はドイツと比べると低いかもしれないが、それ以外の主要先進国(特に米国)と比べると、決して低いとはいえない、ということが良くわかるだろう。何事も、数値をベースに判断する癖を付けたいものである。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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