手足口病と口蹄疫(おまけ)。
牛は産業動物なのだそうです。口蹄疫にかかると産業動物としての価値がなくなるため、殺処分されるのだそうです。産業動物という言葉に何とも違和感をおぼえます。人は、自らもまた産業動物である、という自覚は起こらないのでしょうか?産業発達のため(結果的にですが)に働き、からだを壊して治療に訪れる方を診ていると、牛のことを他人事とは思えない。誤解やタブーを恐れず記すならば、本質的には人もじゅうぶん産業動物です。ただ、皆その本質から目をそらしたいだけなのでしょう。様々な娯楽に走って誤魔化していますね。酒、タバコ、甘味、薬、ゲーム、カラオケetc... 食や性も今や娯楽と化している部分があります。そうやって、また産業に貢献していますでしょう。それが、悪いこととはまるで思いません。私自身におきましても農や武術に娯楽的要素がないか、というとそんなことはありませんから。ただ、牛のことは実は他人事ではない、そういう発想、気づきはあってもよいような気がします。そこから問題提起が起こり、変化がもたらされていきますので。そういえば、娘(2歳4ヶ月)、手足口病を機に離乳を果たしました。現代では2歳で離乳は遅いらしいですが、何を基準に判断しているのでしょうか?たくさんのからだを診ていると、一つとして同じからだはありません。ですから、期もおのずと個体差があって然りなのです。理論に現象をあてはめようとして、歪ませてしまっては子どもが気の毒です。まず現象ありき。理論は所詮後付けなのです。そこを履き違えて、別段良くも無い頭で管理しようとするから、問題が起きてくるんですね。まずは、既成概念にとらわれず、現象を直視すること。感じること。それが大切でしょう。乳から「離す」のではなく、自然の流れに沿って「離れる」ことができたことに、何となく安心を感ずるのもまた、親のエゴでしょうか。