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2011年11月27日
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人情紙風船.jpg

【スタッフ】
監督=山中貞雄     製作=武山政信
原作=河竹黙阿弥    脚本=三村伸太郎
撮影=三村 明     編集=岩下広一
音楽=太田 忠

【キャスト】
河原崎長十郎=海野又十郎      中村翫右衛門=髪結新三
山岸しづ江 =又十郎の女房おたき  霧立のぼる =白子屋の娘お駒
助高屋助蔵 =家主長兵衛      市川笑太朗 =弥太五郎源七
市川莚司  =猪助           橘小三郎後の藤川八蔵=毛利三左衛門
御橋 公  =白子屋久左衛門    瀬川菊乃丞 =忠七
市川扇升  =長松

【解説】
わずか28歳でこの世を去った天才『山中貞雄』監督の現存する3本のうちの1本にして、  日本映画を語る上で欠くことのできない最も重要な作品の1つ
「丹下左膳餘話 百萬兩の壺」では日本映画史上に燦然と輝く傑作喜劇を手がけた監督が、
一転してどこまでもペシミスティックに撮り上げた日本映画に並ぶもののない悲劇の極北

「山中貞雄」監督は 本作を最後に中国戦線に出征、そのまま彼の地で帰らぬ人となった
その後の自らの運命を悟っていたわけではないだろうが、ぎりぎりのところで矜持を持って生きようとしていた江戸庶民の悲哀に満ちた人間模様の中に監督の死生観が色濃く感じられ胸に迫る、まさに紙風船が雄弁に語るラストシーンにしばし絶句   (AIICINEMAより)

【あらすじ】 
江戸の貧乏長屋で浪人の首吊りが発生、役人が調べに来る

長屋の住人である 髪結いの『新三』は、長屋の連中で浪人の為にお通夜をしてやろうと言い、大家を説き伏せて酒をせしめる

お通夜が行われるが、長屋の連中は酒がただで飲めると喜び陽気な馬鹿騒ぎを行う

同じ長屋にいる浪人の『海野又十郎』は、父の知人の『毛利三左衛門』に仕官の口を頼みに行くが、邪険に扱われ相手にしてもらえない

その「毛利三左衛門」は 質屋である白子屋の店主の愛娘『お駒』を さる高家の武士の嫁にしようと画策しているが・・・・しかし当の「お駒」は番頭の『忠七』とできている

「新三」は 自分で賭場を開いていたが、ヤクザの大親分『弥太五郎源七』の怒りを買い散々な目にあってしまう

そのせいで金に困り、髪結いの道具を白子屋に持ち込むが相手にしてもらえない

「海野又十郎」は、懲りずに何度も「毛利三左衛門」に会いに行くが、ある日どしゃぶりの雨の夜に「もう来るな」と言われてしまう

同じ日の夜「忠七」が店へ傘を取りに戻っているのを待っている「お駒」を見かけた「新三」は、彼女を自分の長屋に連れて帰ってしまう

白子屋の用心棒をしている「弥太五郎源七」を困らせる為だった

誘拐を知った白子屋、嫁入り前の大事な時だと「源七」らを使って、長屋に「お駒」を引き取りにくるが、「新三」は「源七」らを追い返してしまう

その後、「大家」の計らいで、「お駒」は無事に白子屋へ帰され、「大家」と「新七」は
50両の大金を得、その夜、その金で宴会をする

誘拐の片棒を担いだ「又十郎」も分け前の金を貰って宴会に行くが、
真面目だと思われていた「又十郎」の行為に長屋の女房たちは良い顔をしない

それを知った妻の「おたき」は・・・・・・

   ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
オイラ 昨年2月に NHKーBSで“「中山貞雄」監督生誕100周年記念特集”で
この「人情紙風船」と「丹下左膳余話 百萬両の壺」を 初めて観て 本当に感動しブログに書きました

そして又、先日「山田洋次」監督が選ぶ日本映画100選で 放映された録画を観ました

この映画の素晴らしさは 江戸下町貧乏長屋の住人達と その周辺人々を描いて 当時の世相をくっきりと 映し出しているところなのです

武家社会は終焉を迎え 多くの武士は仕事がなく 存在してる意味もなく・・・・
 しかし体面は保ちつつ 一般庶民の中に混じって 不器用に生きている姿が映されています

先ずは その長屋に住む 浪人の首吊り自殺の出来事から映画がスタートするのだから・・・

そして その長屋に隣合せで住む 遊び人『髪結い新三』と 食い詰め浪人『海野又十郎』の二人が物語の主役で 話が進められてゆくのだが (この二人が交わるのはラスト近く)

「海野又十郎」は 妻「おたき」と二人暮らし 「又十郎」の父親の世話で出世した「毛利三左衛門」を頼って 仕官しようと父親の書状を持って 何度もお願いをしてるのだが・・・
完全に無視され、邪険にあしらわれ続けているのだが・・・・

妻「おたき」には あれこれ言い訳をして ぐずぐずと引き伸ばしているのだが もう完全にダメなんだ・・・・なんとも哀れな姿を晒して 

片や 遊び人の「新三」 たった独りでヤクザの親分に逆らい 何度も邪魔され 乱暴されるが なんとか仕返しをしようと その反骨心は 半端じゃない・・・・(江戸っ子町民代表)

なにも出来ない情けない「武士」 打たれても前向きに立向かう「遊び人」
そんな二人を対比させて見せる意味と?

別に悪いことをしてる訳じゃないのだけれど・・・・
「毛利三左衛門」は 質屋「白子屋」に入り浸るのは 白子屋の娘「お駒」の縁談がある為
 要するにお互いが“出世の為” ”武家とのコネクションを得る為” の利点があるため
 
そんなんで 残念ながら こいつらに 人情なんて カケラもない 
 「お駒」の身代金50両を取られるが そのほかには 何の被害も被らない

そして 「お駒」をはからずも誘拐してしまった「新三」 
そして ヤッパリ はからずも それを手助けしてしまった「又三郎」

結果は 二人とも 命を落とすことになるのだが・・・・・ 
天にいるのか 神様は 無常にも 人情なんて・・・・ドブ川に浮かぶ 紙風船のよう


75年も前に チャンバラが一切ない 死体も見せない 登場人物の人間像を浮き彫りにして切々と 観る者に訴えかける こんな風な時代劇映画を撮った「山中貞雄」監督の天才と言われる意味合いが よ~く解る映画です

    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 今朝の 散歩中に 農家の庭先で見つけた 緑色をしたダリアの様な「きく・菊」
067 (640x574) (2).jpg

オイラ的花言葉:「貧すれば鈍する」(ひんすればどんする)
         *人は貧乏をすると、頭の働きまで鈍くなって さもしい心をもつように
          なるということ

 


    






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最終更新日  2011年11月28日 23時31分36秒
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