天下統一！城攻め軍記

[城攻め　【群馬】] カテゴリの記事

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  丹生東城　（群馬）

  丹生城から東に1kmほど行くと現れる台地、ここが丹生東城跡です。ここはつい近年まで良好な遺構を残し、発掘調査では畝堀まで出たという貴重な城址なのですが、再開発により遺構は破壊されてしまったとのこと。＜丹生東城址の台地＞台地の上に出ると一面の農地。小区画ごとに名入りの立て札が立っているところを見ると、週末農家の集合菜園か何かでしょうか？やはり遺構の類は一切残っていませんでした。。。昔と変わらないものといえば、西に見える丹生城、そしてその先の妙義山の景観くらいです。＜丹生東城から見た妙義山＞再開発はやむをえないとしても、お城鎮魂の為にせめて碑のひとつでも立ててほしかったですね。お城の土よ、美味しい野菜に生まれ変わってください。（2007年04月08日）【情報】丹生東城は丹生川と丹生湖に挟まれた台地上に構えられた城館。2005年の発掘では畝掘を含めた大小掘や柱穴跡が発掘されたが、現在は農地として整備され遺構は全く残っていない。丹生城からわずか1km足らずの距離にあるが、その歴史的な位置付けは不明。【評価】チャート項目ptコメント城郭遺構1　建築遺構0　整備/復元1　史跡認定0　教育/広報0　城主/歴史0　規模/堅牢1　満足/感動0　★－－－－－－－－－合計3　【場所】群馬県富岡市上丹生＜Googleマップ＞

  2008年05月18日

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  丹生城　（群馬）

  丹生城址のある金剛寺の裏山を車で登っていくと、高速道路に差し掛かる手前の分かれ道に丹生城見学コースの看板があります。車のまま先の山道を100mほど進むと舗装道路は終点に。Uターンのスペースはありません。。。なんと、帰りは山道100ｍバックですか！？車を降りて、かつての武者走りにあたる搦め手登城口を進みます。しばらく行くと主要郭部の帯曲輪に出ました。西から外曲輪、西・中曲輪、本曲輪と連郭状に連なっており、それぞれ堀切で分断されています。本郭と中曲輪の堀切には丸太橋が架けられていたとのこと。看板の記述は「当時の原型をとどめた県内唯一の山城」とすごいアピール度ですが、確かになかなかの遺構規模です。＜堀切跡＞＜本丸（左）と帯曲輪（右）＞本丸下の帯曲輪には三日月石なる巨石があります。岩の上面に三日月状の窪みがあり水がたまっていました。伝説ではこの水に月光が輝き、敵軍が恐れて逃げ出したそうな。。。ホントか！？＜丹生城伝説の三日月石（全体）＞＜丹生城伝説の三日月石（上面）＞南に抜けると大手口。曲輪状の削平地や、珍しい壕内道を見ることができます。＜城址に走る壕内道＞＜丹生城城郭図＞丹生城については上州方の対武田要塞とのことですが、詳しいことはあまり分かっていないようです。一方、遺構については多数見られますが、草木も深いので訪問の際の服装にはご注意下さい。あと100mバック下山にもね！（2007年04月08日）【情報】丹生城は戦国期に西方から侵入する武田軍に対して備えた山城。弘治元年（1555）に後閑城へ移り後閑氏を名乗った新田景純の居城であった。城は比高約80mの南峰を本丸とした連郭状の構えで、堀切や壕内道がよく残されている。また本丸下の帯曲輪には三日月石と呼ばれる巨石があり、これにまつわる説話がいくつか残されている。【評価】チャート項目ptコメント城郭遺構3堀切、曲輪、壕内道建築遺構0　整備/復元2丹生城址史跡認定0　教育/広報3　城主/歴史3新田景純／三日月石説話規模/堅牢2　満足/感動3　★★★★－－－－－－合計16　【場所】群馬県富岡市上丹生＜Googleマップ＞

  2008年05月17日

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  人見城　（群馬）

  人見城は磯部城の西2km。この地域、ほんとに手に届きそうな距離に城址が点在しています。かつての武田通信網の影響でしょうか？城址入口となる大宮神社には、地図入りの城址案内が立てられていました。それと思われる道から薮入りしてみましたが、すぐに行き止まりに。。。あれ？間違えたかな？＜城址入口の大宮神社＞やむをえず、南側の住宅地の方からアプローチです。道の所々に「・・郭」と地元の方によるものと思われる手書き看板が立っていて、訪問者にとっては非常にありがたい目印となっています。＜第三郭跡と看板＞住宅地の脇から竹やぶを覗くと、堀切らしき遺構が確認できました。でもやはり帯郭や櫓台までしっかり見るためには、竹やぶ内の散策路を見つけなければダメだったようですね。。。＜三郭周囲の堀切跡＞＜人見城城郭図＞大小9もの曲輪から構成されている人見城。住宅地に埋もれながらも町割りにその名残を十分感じることができました。（遺構見逃しは痛かった・・・）（2007年04月08日）【情報】人見城は南北朝期に足利方に従っていた人見四郎恩阿の館に始まり、戦国期には上州侵攻を進める武田氏によって改修されたものと考えられる。城址は碓氷川の支流柳瀬川の河岸段丘を利用した崖端城であり、東西400m、南北200mの城域に9つの郭を構えていた。現在城域南側は住宅地となっているが、北側には空堀、土居、帯郭などの遺構を残す。【評価】チャート項目ptコメント城郭遺構2郭跡、土塁、空堀建築遺構0　整備/復元2史跡人見城址、大宮神社史跡認定0　教育/広報3　城主/歴史2人見四郎恩阿規模/堅牢2　満足/感動3　★★★★－－－－－－合計14　【場所】群馬県安中市松井田町人見＜Googleマップ＞

  2008年05月16日

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  磯部城　（群馬）

  信越本線沿いの信越化学磯部工場の東に見える小高い丘、これが次の目的地の磯部城址です。南側の登城口から登城。比高は50mほどですから、山城というほどではないですね。＜磯部城址遠望＞腰曲輪を抜けて、東側の山肌伝いにルートを取ると、本丸搦め手口に出ました。北方はよく視界が開けていて、碓氷川流域を監視する絶好のポイントだったのでしょう。本丸には田村神社が祀られています。この城址、全体的に整備が行き届いているのですが、本丸だけが何故か草ボーボーでした。。。＜本丸の田村神社＞本丸の西には連郭状に構えられた二の丸。本丸との間は高土居で区切られています。二の丸の西側は土塁状に一段高くなっており、そこが櫓台と物見平だとのこと。なかなか見事な遺構状態です。＜本丸・二の丸間の高土居＞＜二の丸と櫓台＞空堀を歩いて下ると、三の丸に出ます。三の丸と二の丸の間には双馬出しが形成されていました。双の意味はちょっと分かりませんが、大手口に対する三の丸・二の丸の意でしょうか？また双馬出しからは小さな堀切に架かった木橋を通じて腰曲輪にも通じています。＜二の丸東側空堀＞＜双馬出しと腰曲輪＞＜磯部城城郭図＞各曲輪間に横掘を走らせ二・三の丸虎口に馬出しを設けた先進的な思想から、武田氏もしくは北条氏の築城術が生かされた城郭であることがうかがえました。（2007年04月08日）【情報】磯部城は正治3年（1201）佐々木盛綱の旧跡と伝えられているが、現遺構は城郭形態からして武田信玄が永禄5年（1562）に築いたものと考えられる。城址は碓氷川の支流柳瀬川の南岸の比高約50mの丘陵上に位置し、本丸・二の丸・三の丸をはじめ、土居・空堀等を良好な形で残している。また、東500mの地点には文殊の砦が構えられており、東方面の備えとしている。【評価】チャート項目ptコメント城郭遺構3郭跡、土塁、空堀建築遺構0　整備/復元3磯部城址城山公園史跡認定0　教育/広報3　城主/歴史3武田信玄規模/堅牢2　満足/感動3　★★★★★－－－－－合計17　【場所】群馬県安中市西上磯部＜Googleマップ＞

  2008年05月11日

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  菅沼城　（群馬）

  安中市には多数の小城址があり、次に訪れた菅沼城もその一つ。城址となる海雲寺の山門の脇には高さ1mほどの土塁と空堀らしい遺構が見られました。かつては寺の周囲を二重の堀と土塁が囲んでいたそうです。 ＜海雲寺周囲の土塁・空堀跡＞海雲寺は竹林に囲まれた小さなお寺で、残念ながら境内に城址を示すものは特に見当たらず。寺を南に抜けるとそこには急な階段があり、碓氷川まで降りることができました。川床まで降りて見上げると凄い断崖！城は比高35mにおよぶ碓氷川河岸を背にした、後ろ堅固の構えだったのですね。 ＜城址南の碓氷川河岸＞ ＜海雲寺南の階段にある井戸＞なお、この階段の中腹に大きな井戸がありました。覗き込むと丸石で組み上げられた古めかしい造り。菅沼城時代の遺構であると非常に嬉しいのですが。。。（2007年04月08日）【情報】菅沼城は別名下山城と呼ばれ、関東転封となった徳川家康の家臣で、この地を拝領した菅沼定清が築城したとされる。現城址は中山道交通に睨みのきく現海雲寺に位置し、碓氷川北岸の急峻な崖を背に構えている。寺の外郭部には現在でも空堀・土塁跡が残されている。【評価】チャート項目ptコメント城郭遺構2土塁、空堀建築遺構0　整備/復元2海雲寺史跡認定0　教育/広報0　城主/歴史2菅沼定清規模/堅牢2　満足/感動2　★★★－－－－－－－合計9　【場所】群馬県安中市郷原＜Googleマップ＞

  2008年05月10日

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  後閑城　（群馬）

  山城散策につきものの、ヤブ漕ぎ、クモの巣払い・・・ところが、そんなイメージとは大きく異なっているのがこの後閑城です。城址は発掘調査に基づいた公園化整備が完了しており、案内板等も充実。普通山城は木々に覆われて局地的な散策で終わってしまうことも多いのですが、このように城郭群全体を丸裸で見ることが出来るというのは、すごく貴重かもしれませんね。＜後閑城西郭群全景＞ちょうど桜の季節ということもあって地元の方々が、それぞれの曲輪でシートを広げて花見を楽しんでいました。堀切では、なんと子供達がソリ滑り！城址ファンからすると暴挙と思えるこの行為も、この城址に限ってはなんとも微笑ましい光景に写ります。＜北第二堀切＞山頂の本丸には、寛政年間に旧後閑城家臣達の手によって造られた百庚申という石仏が残っていました。なお、本丸虎口はシックな冠木門の復興です。＜本丸の復元冠木門＞本丸の東には、腰曲輪状に東郭があり、さらに東は急斜面になっています。このあたりの構えも木々少ないのでよく分かりました。＜東郭側の急崖＞南東の尾根には二の丸があり、いい感じの物見櫓が建っていました。二の丸は本丸と大堀切で区切られており、かなり独立性の強い曲輪のようです。＜二の丸と復元物見櫓＞堀切を随所に配し、小さいながらも一城別郭を意識した優れた中世山城といえるでしょう。＜後閑城城郭図＞城址の整備復元にも色んなスタイルがありますが、この後閑城は地域と歴史の共存がとれたひとつの成功例といえますね。（2007年04月08日）【情報】後閑城は、信州の依田忠政によって文安4年（1447）に完成したといわれる。戦国期には武田揮下にあり、城主は新田景純（後に姓を後閑と改称）信純、真純とかわった。天正10年（1582）、武田氏を滅ぼした織田方の津田小平次によって攻撃され、真純以下悉く討死したと伝えられる。天正18年（1590）の小田原の役では、後閑城は松井田城の大道寺政繁の指揮下におかれ、北条氏滅亡後に廃城となった。城は後閑川と九十九川の合流地点に突き出した、南北に続く丘陵の末端部分に築かれた比高約100mの山城。城郭の尾根部は堀切で断たれ、二の丸と南郭は本城から切り離された一城別郭の構造となっている。現城址は後閑城址公園として発掘調査に基づいた整備が完了し、空堀・堀切をはじめ中世山城の城郭全体を見ることができる。【評価】チャート項目ptコメント城郭遺構3堀切、櫓台、郭群建築遺構0　整備/復元4後閑城址公園、物見櫓史跡認定2市史跡教育/広報4　城主/歴史3後閑真純、対津田小平次戦規模/堅牢3　満足/感動4　★★★★★★－－－－合計23　【場所】群馬県安中市中後閑＜Googleマップ＞

  2008年05月09日

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  安中城　（群馬）

  板鼻から旧中山道を西に進むと次は安中宿。安中城はここにあります。大名小路とよばれる道にそって歩くと、番所跡など色々な名所が案内されていました。その中で安中藩郡奉行役宅と武家長屋は現存していた江戸末期の建物を元に復元した文化財です。奉行宅とはいえまだ瓦葺きではなかったんですね～。入館料を払えば中も見学できますが、今回は外撮だけでスルー。＜安中藩郡奉行役宅（市重要文化財）＞＜安中藩武家長屋＞大名小路の北、安中小学校が城の中心部とされ、ここに城址碑や碑文があったようなのですが、残念ながら見つからず。その先、安中市図書館まで出ると北は斜面になっており、眼下には北方の要害九十九川が見られました。ここの坂下に走る上毛三山パノラマ街道沿いで、幸いにも別の安中城址碑を発見！草木に埋もれるように、ひっそりと立っていました。＜城址北を流れる九十九川＞＜安中城址碑（上毛三山パノラマ街道沿い）＞江戸時代の安中藩庁としての歴史を大切にする地域の姿勢には非常に好感が持てました。一方で、戦国期の対武田戦線の安中城の痕跡を見つけることは、もはや難しいようですね。（2007年04月08日）【情報】安中城は永禄2年（1559）武田信玄の西上野侵攻に備え、箕輪城守長野氏方の安中忠政によって築城された。忠政は松井田城に、嫡子忠成が安中城に入り信玄の侵攻に備えたが、永禄4年（1561）信玄が安中と松井田の中間八幡平に城を築き両城を分断、永禄7年に松井田城、安中城共に落城させた。その後、慶長19年(1614年)に井伊直勝が公廃していた城を陣屋造りに再築、以降安中藩の行政の中心となった。城址は碓氷川とその支流九十九川に挟まれた丘陵地に位置する。安中小学校付近が敷地となり、土塁の一部が残る。また近傍には安中藩奉行役宅、武家長屋が移築再現され、市の文化財に指定されている。【評価】チャート項目ptコメント城郭遺構1土塁、空堀建築遺構1奉行役宅、武家長屋整備/復元2安中小学校史跡認定1市史跡（奉行役宅）教育/広報3　城主/歴史3安中忠政、安中藩庁規模/堅牢2陣屋造り満足/感動2　★★★★－－－－－－合計15　【場所】群馬県安中市安中＜Googleマップ＞

  2007年09月16日

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  鷹ノ巣城　（群馬）

  続いては安中市、碓氷川の北岸の鷹ノ巣城攻めです。目的地にそれらしい丘陵を見つけ、徒歩で最高所を目指しました。丘の上は畑となっている他は・・・特に何もありません。ホントにここが城址でしょうか？自信がなくなってきました。＜鷹ノ巣城址の丘陵＞ここでハイテク兵器、携帯GPSを投入。数メートルの分解能で現在位置が表示されます。それによると・・・地図のお城マークと現在地アイコンはかなり近いぞ！10数メートルほど移動して・・・やりました。城址点（？）到達です！（南極点を目指す探検家のようですね。）といって先ほどと状況は変わりません。シラミ潰しに薮入りすれば何か見つかるかもしれませんが、周りは恐らく私有地ですので止めておきます。周囲を写真に収めて撤退～。＜城址中心部の耕地＞しかし、せっかく道路地図にも載っているのですから、城址碑など立てて頂けると嬉しいですね。（ちなみに衛星写真の方では、空堀らしい地形を見ることが出来ます。）（2007年04月08日）【情報】鷹ノ巣城は板鼻城の出丸とされ、武田方の西上野侵出期に信玄家臣・依田六郎が入ったといわれるが、詳細は不明。碓氷川北岸の丘陵地に位置し、現在の城址には、果樹園・宅地の中に空堀遺構をわずかに残している。【評価】チャート項目ptコメント城郭遺構1空堀建築遺構0　整備/復元0　史跡認定0　教育/広報0　城主/歴史1依田六郎規模/堅牢1出城、出丸満足/感動0　★－－－－－－－－合計3　【場所】群馬県安中市板鼻＜Googleマップ＞

  2007年09月15日

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  箕輪城　（群馬）

  さあ。念願の箕輪城にやってきました。西側、搦手口（長野氏時代はこちらが大手口とも）からの登城です！丘陵縁の平坦地はかつての榛名沼もしくは水掘の名残でしょうか。現在はきれいな花畑となっています。＜搦手口（旧堀跡）＞そして丘陵を上りきるとそこは二の丸。ここは四方に出撃可能な攻撃の拠点です。そこを北に進むと本丸ですが、その周囲を囲む空堀がなんとも巨大！あまりの迫力で写真にうまく収まりません。一番雰囲気が伝わりそうな写真でこれですが・・・本物はもっとすごいと思って下さい。（広角カメラ買おうかな？？？）＜本丸を囲む空堀＞本丸虎口には曲尺（かねじゃく）馬出しがつき、またこの馬出しを守るように本丸の南が鍵状に一部突出していました。戦略的ですね～。本丸は城内で最も大きな郭で、北側の御前曲輪とともに、城の最終防衛ラインとして極めて堅固な守りを成していました。その御前曲輪は長野氏一族郎党が自刃した、悲劇の場所。並みいる戦国列強に屈せず、関東管領のために最後まで戦いぬいた長野氏。若き城主、長野業盛の辞世が胸にしみます。　『春風に　梅も桜も散り果てて　名のみぞ残るみわの山里』＜箕輪城本丸＞＜本丸と御前曲輪間の空堀＞御前曲輪の北は3つの曲輪がくちばし状に集まっています。この堀底を進んでいくと丸馬出しに出ます（郭線はあまりはっきりしていませんでした。）この辺り、新曲輪とともに、武田時代に改修された部分かもしれませんね。城内に戻り、本丸西側の堀底を歩きます。ここには石垣が見られましたが部分的であり、土塁の崩落防止が主な目的と考えられます。堀を上がるとそこは三の丸。ここの虎口には櫓門が設けられていたとのこと。その土台の石垣が残っていました。＜本丸西空掘に残る石垣＞と、ここで地元のご老人に声をかけられました。城を回っていることを伝えると、見所を教えてやると、鍛冶曲輪を抜け一方的に榛名白川の方へ。時間を気にして主要郭だけを回ろうとしていた自分の甘えにカツ入れられた気分です。虎韜門を抜け、白川口埋門を見て、外郭を回っていきます。河岸の絶壁などは見事な要害ですね。長野氏はこうした地形を巧みに使い、伏兵や挟撃で武田氏を苦しめたとのこと（ご老人談）。＜榛名白川河岸の要害＞城の南端、井伊時代の大手まで行き、ここでご老人とお別れ。ちなみに81歳とのこと！なんとも強烈な守備兵でした。観音堂口から再び登城。木俣を抜けて大堀切に来ました。ここも写真には納まりませんね！この堀切により、城域は南北に分断され、郭馬出しを介した一本の土橋で唯一連結されています。この入出口が直角を成した見事な郭馬出しは、北条築城術の影響でしょうか？＜大堀切＞＜大堀切にかかる郭馬出し＞＜箕輪城城郭図＞ご老人のおかげもあり、約2時間かけて一通り見て回ることができました。巨大な遺構、当時最新の築城技術、悲運の歴史・・・箕輪城は全てがそろったまさに名城でした！（2007年04月08日）【情報】箕輪城は、明応、永正年間に長野尚業が築城したとされる。長野氏は関東管領に忠節を尽くし、特に業政は信玄の攻撃を数回にわたり撃退するとともに、善政で領民にも慕われた名将。業政の死後、武田勢は3万5千の大軍で総攻撃をかけついに落城、若き城主業盛主従は自刃して果てた。その後、武田、滝川一益、北条氏邦と城主を変えながら、城は改修を加えられ、小田原の役後は徳川重臣井伊直政が入城。慶長3年（1598）直政が城を高崎に移すとともに、その役を終えた。城は西に榛名白川、南を榛名沼に囲まれた南北に長い丘陵に築かれた丘城。中央を深さ10数メートルに及ぶ大堀切で南北に二分され、北側に本丸、二の丸など主要郭を配する。また6箇所の馬出し、石垣など、当時の優れた築城術が投入されていた。城は全域に渡り良好な遺構が残されており、国定史跡に指定されている。【評価】チャート項目ptコメント城郭遺構5土塁、空堀、大堀切建築遺構0　整備/復元4箕輪城跡史跡認定4国史跡教育/広報5　城主/歴史5長野業政、対武田信玄籠城戦規模/堅牢4　満足/感動5　★★★★★★★★－－合計32　【場所】群馬県群馬郡箕郷町＜Googleマップ＞

  2007年09月14日

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  石倉城　（群馬）

  せっかく前橋城に寄り道したので携帯webで近隣探索。すると、利根川を挟んだ前橋城の対岸に、石倉城址があるとのこと。早速いってみよう！（綿密な計画がどんどん狂っていきます。）＜石倉城二の丸公園に立つ城址碑＞到着した場所は、石倉城外堀公園。一応城の名は関していますが、城址碑も説明書きも見当たりません。ここじゃないのか？近所の方に聞いてみると、利根川沿いにもう一つ公園があるが、そちらではないかとのこと。いってみると・・・石倉城二の丸公園！立派な城址碑も説明書きもありました。精密な城郭図まであります。これから想像するに、思った以上の大城だったようですね。先ほどの外堀公園は三の丸の外、外曲輪にあたる場所です。さらにもう一枚、石倉城鳥瞰図。真偽はともかく、白亜の櫓が並ぶその絵はまるで近世城郭級です！＜石倉城郭図＞＜石倉城鳥瞰図（想像？）＞＜利根川対岸の前橋城（群馬県庁）＞付近に遺構は見られませんでしたが、利根川沿いの河岸は急崖をなしており、かつての城郭の名残を感じることが出来ました。対岸には前橋城のある群馬県庁のビル。かつても、こうして上杉・武田方が対陣していたんでしょうね！（2007年04月08日）【情報】石倉城は文明17年（1485）、上野守護代長尾忠房の嫡子、長尾憲景が築城した。憲景の三男、長景の代の永禄6年(1563)、武田信玄が西上野へ進攻、長景は厩橋城の守りについたが、その留守を信玄が乗っ取った。永禄8(1565)年、上杉謙信がこれを攻めて奪還、翌年には再度信玄に攻め取られた。長篠の合戦の後は北条方の寺尾左馬助(石倉治部)が城に入ったが、天正18(1590)年5月、徳川勢の進攻に対し寺尾左馬助始め城兵は死力を尽くして戦い、ことごとく炎と共に落城した。現在は石倉城二の丸公園に石碑が立ち、東側の利根川河岸の断崖にかつての城の堅牢さをうかがうことが出来る。【評価】チャート項目ptコメント城郭遺構1　建築遺構0　整備/復元2石倉城二の丸公園史跡認定0　教育/広報3　城主/歴史3寺尾左馬助規模/堅牢3梯郭式平城満足/感動1　★★★★－－－－－－合計13　【場所】群馬県前橋市石倉町＜Googleマップ＞

  2007年09月11日

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  前橋城　（群馬）

  本日は徹底した城攻めモード。6時起きして上州方面へレッツゴー！綿密な計画のもとに箕輪城を目指すはずでしたが、何故かしょっぱなから計画変更！ふらっと前橋城攻めです。＜前橋城本丸土塁＞前橋城本丸は、群馬県庁の敷地にあたります。その県庁を囲むように土塁が残っていました。傍の車と見比べるとかなりの高さがあるのが分かります。場所によっては4～5mはあるのでは？？？しかし完全に都市化の済んだアスファルトから、土塁が生えている姿ってのは、ちょっと不思議な感じですね。北東の隅は土塁に登れるようになっていて、上には碑と説明書きが立っていました。＜県庁駐車場を囲む土塁＞＜前橋城土塁上り口＞続いて隣接する前橋公園へ。ここにも立派な土塁が見られます。西を流れる利根川がきれいですね。そこから段丘の下におりていくと、この日はちょうど桜祭りなのでしょうか？ちょうちんや屋台の準備がされていました。こちらのエリアは整備が進んでおり、さすがに他には遺構は見つかりませんでした。＜城址西を流れる利根川＞その後、城内外を結んだ車橋門跡を見学に。これがなかなか見つかりません。5分探して分からなかったので、近くの交番で尋ねると。。。あったあった。お巡りさん、ありがとう！くの字に折れた路地の奥に虎口跡が残っていました。かつては渡櫓門の土台だったとのことで、なかなか見事な石垣です。ただし、昭和39年に一部が移動され、門幅が狭められたとのこと。それでも町の隙間に、何とか遺構を残そうとした努力の姿勢には好感持てました。＜車橋門跡＞＜前橋城郭図＞上杉、北条、武田三つ巴の歴史舞台。ふらっと立ち寄って大正解でした！（2007年04月08日）【情報】前橋城は古くは厩橋城とよばれ、箕輪城主長野一族の長野方業が初代城主とされる。天文年間、北条氏の勢力が上州に及ぶと、永禄3年（1560）長尾景虎（上杉謙信）が厩橋城に進出、翌年小田原を攻撃した。その後、上杉、北条、武田氏の間に攻防がくりかえされたが、天正10年（1582）武田勝頼が敗死すると、織田信長の武将滝川一益が厩橋城に入り関東管領を称する。しかし一益は信長の急死によって本国へ帰ったため、城は再び北条氏の手中に帰した。天正18年（1590）小田原の役にて浅野長政らに攻められて落城、その後徳川家康の重臣平岩親吉が入城する。その11年後、酒井重忠が入封し150年の間、酒井氏の藩政が続いた。酒井氏時代の前橋城は、西に利根川の断崖を背とし、東南にのびる丘上に郭と濠をめぐらし、本丸には三層の天守閣を構えていた。現在、群馬県庁を囲むように本丸土塁が残されているほか、車橋門跡には石垣遺構が残る。【評価】チャート項目ptコメント城郭遺構3土塁、車橋門跡建築遺構0　整備/復元2前橋公園史跡認定2市史跡（車橋門跡）教育/広報4　城主/歴史4酒井重忠規模/堅牢4渦郭式平城満足/感動3　★★★★★★－－－－合計22　【場所】群馬県前橋市大手町＜Googleマップ＞

  2007年09月10日

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