ホームメイドの資材紹介 ~Home Made~

2013/02/03(日)10:38

名古屋で地盤を補強しない場所はない

自然素材・摂理を考えた施工(362)

最近は、制度の改正で、新築前の地盤の調査が義務化されている。 住宅に対しての地盤強度ですから、ビルや公共施設程シビアでは ないですが、一定の深さで一定の地耐力があると認められない限り 基礎地盤の補強が要求されるのだ。 名古屋は、元来木曽三川等の土砂が長い年月掛けて堆積した 土地柄だから、強い地震が来れば地盤が流動化してしまうような 柔らかめの地盤であることが多い。 名古屋郊外の東部丘陵地帯でない限り、なかなか堅い地盤を 見つけることは至難の業。 そこで行われるのが、写真のような地盤補強なのだが、土地の 状況によって縦穴に砕石やコンクリートの改良剤を流し込む柱状改良 と呼ばれる補強をしたり、杭を打ち込んで補強する工事を したり、表層地盤のみを改良剤と混ぜて固める補強などを 実施する。 確かにこうすれば、基礎の直下に対しては保険が掛けられる のだが、実際には深い地層からの変化や断層帯といった 人間の力ではどうしようもない自然の驚異が存在する。 人間に出来る補強など、せいぜいこのくらいのことなのだ ということを覚えていて欲しい。 実際に地盤補強の保証となる対象は、地震ではないのである。 普通に何もない状況の中で、地盤の沈下が発生しないという ことに対して、築後10年保証をしているだけなのだ。 そう、たった10年・・・。 多くの住宅会社が、地盤補強すれば地震に対して強くなる などという根拠のない嘘を言っている。まあ、それくらい 工務店の親父は勉強していないから、仕方ないが・・・。 あの阪神大震災では、断層ラインではビルでさえ横倒しに なっていたし、東北で起きた地震では山ごと崩れて風景さえ 変わってしまったということを思い出して欲しい。 絶対安全だった原発の炉だって、底が割れてしまったのだ。 だからと言って、何もしなくていいかと言えばそうではないが、 住宅メーカーの軽口に過度の期待や安心をすべきではないと 心しておくべきだ。 それより、多少家が壊れても、家族の命だけは何とか守れる 家であれば、それで丸儲けだと考える気持ちが大切だ。 話は変わるが、住宅ビルダーの中には、セメント(コンクリート) の中に六価クロムが含まれるからセメントの改良剤もよくないと いうふうに、間違ってPRしているところもあるようだが、 六価クロムが問題となったのは1990年代の話で、現在六価クロムを 含有している製品は市場には存在しない。 彼らはまともに勉強していないから、話の時間軸がずれているのだ。 もしそうなら、コンクリートを使わずに彼らは何を使って基礎を 造っているというのか、教えて欲しいものだ。 環境負荷の問題を利用して、意味なく消費者の不安を駆り立てる 業者がいるのは、淋しい気がする。

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