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2005/08/18(木)21:15

「また車に対して幻想を抱いてる奴がいる…」

車・バイク(96)

ある車関係のブログに触発されたので 車の経年変化について書いてみる。 「ドイツ車には10万キロなんて、慣らしみたいなもんよ。 20万キロ、30万キロ走ったって、ちゃんと面倒みてれば ビクともしない・・」 そう言う方がいる様だが 神経質な私から見ればそれは『幻想』または『願望』である。 かく言う私もW124に乗っており走行距離は12万キロを 既に越えたが、さすがに各部のガタを感じざるを得ない。 ある程度のメンテはしているつもりなのだが… まずゴム部品(ブッシュ等)、サスペンションの関節にあたる部分の 多くに使用されており、国産に比べて輸入車は劣化が早い。 (ある種消耗品と考えた方がいい) ハーネス類についても高温にさらされるエンジンルームなどは ボロボロになりやすい。 各種スイッチ・センサーについても、海外製は接点の表面劣化で 接触不良を起こしやすい。(日本が多湿というのもある) プラスチック部品に関しては経年変化で硬化し可塑性を失い ひび割れたり接合部の爪が折れたり…艶も失われていく。 内装に関しては紫外線の影響はホント厳しい! 変色しにくい素材で作られているシートや内装も 経年変化で日焼けしたり黄ばんだり… レザーも本来のしっとり感が比較的早い時期に失われてしまう。 また表面の摩擦による表皮の擦れ・ひび割れ、 汚れの蓄積によるテカリも無視できない問題である。 最後に比較的経年変化が少ないボディについてだが いくら堅牢な作りのドイツ車でも走行距離加算による振動で 金属疲労は蓄積し、年月・走行距離の増加に従い ボディ剛性が落ちてゆくのは避けられないだろう。 堅牢な作りで定評のあるW124でさえ 20万キロ超えて乗り続けている人は稀少で たいていの場合、エアコンやATの故障他 少々修理費の高い不具合が起こった場合に 所有し続けるのを挫折するまたは他の車に移り気するという形で 結局20万キロの大台を超える方はほとんどいないだろう。 確かに経年変化に対して部品交換である程度リフレッシュする 対応策もあるわけだが、それには結構な費用と 地道なアプローチが必要である。 それでもヤレつつあるボディに対しては タワーバーetcなどで部分的に補強する術しかない。 (ホワイトボディにしてスポット増しする、 ロールバーを組むって手もあるが一般的ではない) 上記あくまで私のような比較的神経質な人間からみての 経年変化を述べたが、決して古い車、多走行の車を 否定しているわけではない。 しかし「10万キロなんて慣らしみたいなもんよ・・・」 という考えには車に対する許容や妥協、願望、 否認や先入観etcが介在している様に思う。 それは車に対する愛情や傾倒・没入が影響し 客観的判断を甘くしているものと思われるが その判断を甘くさせるファクターが 個性ある車には大きいのは事実である。 また経年変化によって「味」がでてくるという考え方や 若年時に憧れていたという背景、乗る人間側の加齢に伴っての 保守化・復古趣味嗜好化、乗り続けることでの愛着と 思い出の蓄積他も関係してるから、車に対する判断は時として 非常に感覚的・主観的となり偏奇してしまうのは仕方ないが、 またそこが面白いところでもある。 「ドイツ車には10万キロなんて慣らしみたいなもんよ・・・」 って感じの発言見つけると 「また車に対して幻想を抱いてる奴がいる」と思う反面 『車馬鹿』を見つけてうれしくなる自分がいるのである。 最後に四つに組んでどっぷり経年変化に抗いたいと思う方なら 以下の書籍を読むこと勧める

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