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カテゴリ:栄養素あれこれ。
原油がまた値上がりするようですね。ガソリンの価格だけでなく、石油製品全般に広がり、食品にも影響が出る可能性があります。
食品のラップ・包材(ラミネートパウチ等)・テープ類・トレイ・カップ・シールetc、意外と構成比は高いです。工場の燃料を重油で賄うケースもあります。 殆ど海外への依存ですから、ダイレクトに影響が出ます。何事もなく収まってくれれば良いのですが…。 さて今日のテーマですが、「消化・吸収スピードが違う」と言う話を聞いたことがありますか?食品に関わるお仕事をされている方達には、すぐ「あのことね」とご理解されると思いますが、そうでない方が多いのに少し戸惑い、一応書き込みしたいと思います。 決して、この場合は相対性理論で一定とされていた数値が変化するのですと申し上げるわけではありません。ごく普通にそうだとされていますの話です。 GI(グリセミックインデックス)と呼ばれるモノで、白パンを基準に消化・吸収が早いか遅いかを数値化したモノです。(正確には、ブドウ糖による血糖値の上昇スピードの早い・遅いの指数) 白パン100、ライ麦黒パン80、大麦加工品31、スパゲティ66、コーンフレーク119、人参133、コーン87、ひよこ豆(ガルバンゾ)49、リンゴ53、バナナ79 、オレンジ66、ブドウ62 etc…。 数値が高いほど早く、低いほど遅い、とされています。ですから、コーンフレークの方が白パンより早く消化・吸収されると言うことです。消化が良いとも言えます(あくまでもブドウ糖に限ってです)が、糖尿病にとっては悪いとも言えます。 糖尿病を引き起こす原因は、血糖値の上昇に合わせてインスリンという血糖値を下げるホルモンが分泌がされるのですが、それが多量に長時間分泌された場合、インスリンの働きが悪くなり、血糖値が下がり難くなることに有ります。 その為に、ゆっくりと血糖値を上げて行く方が、インスリン分泌もゆっくりとして糖尿病になり難くなると言えます。 良くスポーツ中又はその後、体力を素早く回復させるため、頭に栄養素であるブドウ糖を送るため、バナナを食べる方が居ますが、バナナは果物の中ではGIが高く、全体としてはそれ程でも無いという数値です。果糖・ブドウ糖の単糖類を多く含み、吸収は早いのですが、食物繊維も豊富に含まれています。原因は諸説ある様ですが、食物繊維を多く含むと消化・吸収が遅くなると言う説が有力です。 そうで有れば因果をたどると、糖尿病予防に食物繊維に効果が見られると言う話になります。なかなか面白くなってきました。 実は食物繊維には、消化・吸収のスピードを抑える要素以外に、コレステロールを下げる効果がありました。 食物繊維は水分を含み膨潤します。それ自体で胃・小腸の消化・吸収を遅らせることが出来るとされています。更に、コレステロールで出来た胆汁酸(胆汁に含まれる)と食物繊維は一緒に排泄されるのです。すると胆汁酸は、又コレステロールを原料に新しく作られますから、結果コレステロール減少に繋がるのです。 食物繊維は、消化されないが血糖値を抑制し、コレステロールを減少させていたのでした。ですから、食物繊維を毎日欠かさずに食べることで、生活習慣病の予防に貢献してくれると言えます。 次回も食物繊維でよろしく。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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