小説に囲まれたハイレベルな生活を提唱します。
「土方、馬方、道具方」----その6
田楽 男の電子書籍「土方、馬方、道具方」より転載
それは、殆どが草であった。草は、所謂女間者である。
美形で、頭が良く、女を武器にして狙った相手から情報を取る「くのいち」そのものなのだ。
屈強な肉体と、使命感を持っているから、この仕事にはうってつけである。
加えて三食賄い付きで、寝床もある。しかも、身分を隠すには、舞台裏ほど都合の良い所はない。
そして、あろうことか、男もここに女を買いに来るのだ。
だから狙った男に観劇に来させ、近づいてきたのを逆に喰うのだ。
これ程、草にとって好都合な場所はなかった。
普段は、道具方として身を潜め、そしてチャンスを待っているのである。女郎蜘蛛のように。
話は変わるが、奇しくも今日の朝日新聞に、女間者のことが記事になっていた。
それは、村山たか女(別名・村山可寿江)である。
京都は祇園で芸を仕込まれ女に磨きをかけた、当代随一の才色兼備であったという。
最初は、彦根の藩主であった嫡男・井伊直亮(直弼の兄)と、
次いで14男で当時は不遇を囲っていた後の大老・井伊直弼と、
最後は影の大老と言われた長野主膳(元は直亮の部下だったが最後は直弼の右腕)と関係を持つに至る。
多情で恋多き女性であったが、美貌と才知で次々と男に近づきものにする。
つづく
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「土方、馬方、道具方」から転載
Gold coins and Gold Ingot