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カテゴリ:【宝塚】
@博多座
開演時間が近づくにつれて異様な緊張感に包まれる場内に、「お披露目初日なんだなー」と実感。あの緊張感はレミSP公演の初日とか、去年のエリザのヨチオ初日とかに似たものがある。席は1桁列の上手サブセンセンター寄り。非常に良席でドキドキ感倍増です。 そうこうしてる間に開演アナウンス。「……宙組の貴城けいです」と言った瞬間場内から大拍手!おめでとうかしちゃん!組子たちもOPから気合い十分で見応えありました。少人数でも宙のコーラスは大迫力でいいなぁ。 内容的には星組の時にも思ったんですが、とにかく「ハッピーミュージカル」だなと。脚本も翻訳も演出も粗はあるけど、やっぱり見終わった後に楽しくて、幸せになれて、お客さんが笑顔で会場を出られる作品てのは大切だと思います。去年のアーネストも含めて。 で、どういうわけだか「楽しかった~!」って印象が強かったのが星組で、やたらめったらな「幸せ感」が強かったのが宙組な気がします。「Who Needs To Dream?」の辺りなんかはスカステでも言われてましたが、もうバラ色の幸せオーラがステージからぶわーっと出てて凄かったなぁ。 キャスト別に。 トニー&スティーブンのかしちゃん(貴城けい) 「主演公演」とトップとしての主演公演は全然違うんだな、と。見てる側の印象の違いもあるでしょうが、物凄い気合いでキラキラしてます。 個人的にはやっぱり「Who Needs To Dream?」が好き。満面の笑顔がいいっすね!でも一番「トップ様だー!」と思ったのは「El Bravo」のポップアップ。かしげさんのことは好きですが、特にファンというわけではない私でも、真っ白な衣裳で剣二本持って飛び出してくるかしげさんには思わず「わーっ!」って気持ちになって、バチバチ拍手してしまった。多分周囲もそうだったんじゃないかなぁ。ここが一番拍手大きかったもん。(隣のお兄さんもここは身を乗り出して拍手してたよ) 「助けに来たぞ、恋人はどこだ!」と戦う王子様。やっぱかしげさんは王子様が似合うね(腹黒王子だけどな)。宙に入ると背が小さく見えてしまったのは事実ですが、この人の持ってる「キラキラ」はすげーなと思います。ライト当たったみたいに周囲がぱーっと明るくなるというのとはまた違うんだけど、周囲の空気がなんだか金粉撒かれたみたいにキラキラしてる(微妙な違いなのです)。そこら辺が「押しが弱い」と言われる理由だったのかなー?でもふわーっと、優しい雰囲気と一緒にキラキラ輝いてて素敵だったと思いますよ。 ローラ&サマンサるいちゃん(紫城るい) 「と~~~ってもスパーニッシュ!」…というセリフが一番印象に残ってます(笑) 綺麗だし、優しさがあるし、いい娘役さんだなと。「Man Wanted」の時の男らしいピアノへのよじ登りっぷりと低音はさすがだなと思いましたが(褒めてます)、一生懸命かしちゃんを見つめてる表情がいいなぁと。二人で「夢ではない~きみ~」と歌うと本当に幸せビームが炸裂して、場内全体がこう、ほんわかとした雰囲気に。歌も演技もお上手なので、今後の作品に本当に期待。となみちゃん見たときに「この衣裳は似合わないだろー!替えてあげてー!」と叫んでた「El Bravo」のお衣裳もちゃんと似合ってました。さすが! リコ@タニちゃん(大和悠河)。 いまいち掴めないキャラクターだったけど、綺麗だし一生懸命だしまぁいいか、と。いや、本人楽しそうだったからほんっと結果論としてはOKなんですが、演出的にこの役が一番問題あるなぁと。 とうこちゃんのリコは「天下御免のおじ様力」で本編を過ごして、エピローグの若返りで客席を驚かせてくれたわけですが、タニちゃんの場合最初から若いからそこのどんでん返しがない。だからってタニちゃんがヒゲ付けて老け芝居するよりはあのほうが正解だとは思うし… コンチータとの関係もなぁ。サムをあれだけ改定したんだから、いっそリコも ・リコもマフィアのボスのJr. ・コンチータとは6つ違いくらいで、出会ったときはコンチータ24、リコ18くらい ・現在はリコ28、コンチータ35くらい な設定ならリコがコンチータを「おばさん」て呼ぶ理由もできたんだけどなぁ。24歳でダンサーやってた美しい女に惹かれる18歳の少年。最初に出会って心を奪われ「お前をスターにしてやるよ」と言うリコ。な感じだったらドキドキするじゃないですか(笑)でも今回も年齢的にはリコ>コンチータなんでしょ?無理があるよやっぱり。 ある意味一番楽しみだったボレロは気付いたら終わっていました(笑)リコの歌よりも何よりも、大げさに指輪に仕込んだ毒をグラスに入れるしぐさとか、ベッドに寝かせたローラに「今すぐヤリてー!」(大失礼)とばかりに襲いかかるとことか、青春小僧っぷりに釘付けです。 しかし、個人的にはかしげさん・蘭とむくんとの並びは絶品だと思ったので、やはり今後が楽しみ。 コンチータ@遠野あすか嬢 芸達者な人です。星よりも若干若めに、姉御っぷりを押さえて可愛いめに作っていた感じ。タニリコが若いだけに「暴走を止めるための暴走(=発砲)」という印象が強いラストだった。星は「静かに終わらせた」って感じなんだけどね。メイクも髪形もドレスも変わっていて、両方見れてお得感が強かった。ローラと馴染んで親友っぽく感じたのも宙かな。どう考えても年齢差はそんなにないように見えたし(笑) エピローグのショートヘアが似合うなーと。今回も最後はアドリブのようなので、千秋楽まで頑張って考えて下さい。 サム@蘭とむくん(蘭寿とむ) 事前情報である程度は知ってましたが、こんなキャラにしてきたか!これならまやさん(未沙のえる)に対抗できるね!なるほどなーと感心。ただ、エピローグはまんま「両親」じゃなくて「近くに住んでる兄夫婦」とかにすればよかったんじゃないかなぁ。ちょっと苦しいけど、最後の老けメイクは結構無理があった。 基本的にこの人、濃い系の宝塚正統派男役だと思うんですが、こういうキャラがちゃんとできるってのは上手い人だなぁと。アーネストでも樹里ちゃんと間のいいコンビっぷりを見せてくれたし。かしちゃんともいい感じだね。二人で「ぐふふ」ってのが可愛かったー。多分二人でシリアスやっても絵的にとてもハマるでしょう。タイプが違うだけにね。たまーに瞬間的に二枚目になるのもいいスパイスだったし。フィナーレでの客席釣りっぷりが「さすが元花組御曹司」と感心致しました。 グラディス@あおいちゃん(美風舞良) 今回一番びっくりで、一番感心した人。ごめんなさい、正直どんな方か全く知らなくて、見る前は「星がじゅんこ組長(英真なおき)だよ?対抗できないだろう娘役じゃ…」と思ってたのですが、いやー、娘役さんには娘役さんの武器があるわけですよね。あのキャラは男役じゃ作れないわ。 ちっちゃいのにパワフル、そして娘役さんならではのキュートさ、可愛らしさがあって、とても良かったと思います。演技も歌もお上手だし。サラサラショートの鬘も似合ってました。 年齢が若い分、サムとのラブっぷりが所々に伺えてそれも良かった。「あの毛布と一緒に私の胸へ帰ってきて」って歌も可愛かったなー。後ろでニヤニヤしてるコパカバーナの皆様も含めて(笑) きっとまだコパガールを引退して数年程度なんだろうなーとか、辞めるときに一悶着あって、最終的にサムが駄々こねて「グラディスはコパカバーナにいてくれなきゃいやなんだぁ!」かなんか言ってタバコ売りに納まったのかなーとか、色々考えてしまいました。今後注目したい方です。 メイン以外で気になった人々。 はっちゃん(初嶺麿代)&ともちん(悠未ひろ)の凸凹コンビ。元気いっぱいでちっちゃいヤンキー風味なはっちゃんと、脳まで筋肉でボケボケしてるっぽい熱血ともちんのコンビが随所でいい味出してて微笑ましかった。はっちゃんて可愛いよなー。 うきょーさん(貴羽右京)とゆきちゃん(彩苑ゆき)のボーイ長&チーフウェイトレスコンビも子芝居が楽しくて釘付け。動きの怪しさがたまりません。 すっしーさん(寿つかさ)はオープニング・フィナーレのダンスでやっぱり目が行きますね。そんでカルロスのぼけっぷりもいい感じ。やっぱ恰好良いです。 まちゃみ(美羽あさひ)・いづみ(音乃いづみ)・杏(咲花杏)が3セットでかわゆく踊ったり歌ったり、色々目の保養な感じで良かったです。 それから春風弥里くんと暁郷くんがいいポジションに居て目を引きました。あと娘役で月城美咲さんと鮎瀬美都ちゃんがダンスシーンで結構目立つ位置に居ましたね。月城さんは今回で退団ということで残念。 そんなこんなで、全体的にフレッシュで爽やかな感じの宙組。いやほんと爽やかだった。フルーティーな風が吹き抜けるような爽やかさだった。(しつこい) 次回は幕末ということで、人数も増えるしまた違った感じにはなりますが楽しみです。 どーでもいいですが、やたら目に付いたこれ↓が私の心を動揺させた博多座でした お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
August 14, 2006 09:16:35 PM
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