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どうして心は震えるのだろう? 風の中で眼を瞑って考えてみる、 形がない―――から、 そうでもしないと見えないものを忘れてしま―――う。 如実に展開される、色彩や、香りや、触感も、 涙が落ちた黒いまだら模様。 松明の先の焔が揺らぐ、 発光性プランクトン、 硝子に炒られている、 やさしい風が草原を吹き抜けていくけれ―――ど、 いつまでも覚えてる忘れられない 悲しみがあふれて―――くる。 ジグソーパズルは、果てしないミッシングリンク、 中央部で数センチ捲れそうな、もう一つの世界。 蝶が光の中で溶けてゆく、 展翅版の昆虫を見ている、 そしてもっと早く血液のように流れてゆく青い光と、 天から落ちた大鳥の一枚の羽根が、 燃える生命のようにゆらゆらと低空まで滞留する。 海や山を越えて、巨大な夕焼け、高層ビル、 疑問符のような黒い群盗の疾駆、 限りもない平坦な鉄路だよと嘯きながら、 都市や人々を越えて君は、 記憶の中のパスコード携えて会いに来―――る。 それに触れて、一瞬の夢の軌跡―――が、 たくさんの数えきれない夢や愛しさを、 心の中のいくつも穴の開いた水溜まりを、 生みだすことを、知る――。 風に想いはなく、ただ僕を惑わせる―――だけ、 旅人の輪郭を覚えている、眼の奥が広い道の白さを、 幻想的な眠りの国―――の、弱々しい縦の割り込み、 共鳴の痙攣、あなたは空を駆け―――る、 何か夢の中のよう―――な印象で・・・。 嘘だらけの自由―――と知りながら。 そよぐ草のように、風に心を僅かに委ねながら、 心を震わせてい―――る、 くっきりとした映像的感覚、音の繊細な振動、 そして訪れる自画像の死。 様々な階層を覗く、複眼、監視カメラ、 袋小路。懐胎めぐり―――通りという名の曼荼羅。 メッセージにまみれきった電子の海・・。 心の眼で、見えない眼でいま、何を見て―――る。 やわらかい、背中を押すような、 あの日にも似た、すべてを包んでくれるような、 匂いのいい風が吹く、 何処か遠くへ行きたくて、 そしてその夢のような無垢が、 心の中を切り裂いてゆくような気がする、風、 いま、絵の中に、写真の中に、 どんな音を奏でているんだろ―――う・・・・・・と。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2024年10月18日 20時56分49秒
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