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灯台

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2024年10月20日
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x感覚


潮が満ちたり引いたり、
するように―――。

xは聖誕祭、xは、ガムの中の人、
xは電磁波、それから染色体・・・。

「考えるな。
表情に変化はない。
微塵もない」


映りの悪いテレビを、
気にしても、胸の奥に水は溜まってゆくばかり・・・。
しだいにきこえてくるのは拍動だけ―――。


月の光に満たされた、
井戸の底にいるみたいに、
ディスカッションする、
噛み合わないコミュニケーション、
様々なことには、
満ち引きがある。

“町は広い”
“町は見て見ぬふりをする”

副詞の窒息、
動詞の首吊り、
省略記号の虐殺。
名詞という夢の通い路、
形容詞という魂、
灰になろうとするもの。

ゆらゆらとないがしろにされながら。
生きている弛緩は、あわいにおいのぬけがら、
影。虚構。不変。

(何処へ行っても最低限の会話しかしない、
どんな手続きも、どんな事柄でも―――)

もうすぐ、言葉も氷る、哀艶の白い息―――。
異界月を覆う影ブロック・・。
闇の隆盛―――。

鳥は何か調べている、
自分は別に構わないと思っている、
公園のベンチに座った老人は、
気付いている、
(自分は別に構わないと、
思っている―――)

軽トラ、閑静な住宅街、
煙突がある、
銭湯と工場のものとでは長さが違う、
(地図記号に煙突があることを知る、)

精神中毒。
毒性の強い考え方。
悪魔とか死神を信じたくなってくる。

(天まで届くような塔の、
螺旋階段を下へ下へ降りて行くような、
気分だ―――)

ガラス越しに、
猫が二本足で歩いているのが見える。
ゆっくり、わざとらしく、
何気なさを装って振り返ると、
猫は四本足で歩いている。
背後の樹木に羊が、
空に映り込んだ雲の色をしていた。
ビルの看板のところに、
犀が刺さっていた。
押しピンの一種だ。
(自分は別に構わないと、
思っている―――)

「なつかしい匂いがするね」
無数の釘で人間が生まれている。
内臓が焦げ臭い。
取り残されてたよりないあしあとをつける、
電光掲示板。
僕は横断歩道で信号待ちしてるような錯覚に陥る。
添加物。求人募集。煙草。

鳥は何か調べている、
植木のざわめき。自動車。
従順な忍耐。石鹸玉。昆虫。
自分は別に構わないと思っている、
無作為な集合体。積み木であり、パズル。
公園のベンチに座った老人は、
気付いている、
無の示す空寂の麗しさ。

(それで心は、
潤いを取り戻す―――)

“世界は広い”
“世界は見て見ぬふりをする”

潮が満ちたり引いたり、
する内に、
心が湿ったモップのように思えてくる―――。 


・・・・・・まだわからないけれど、
何が――そうなのか、わからなかったけれど・・・。


xは成人指定、xは、透視能力、
xはウイグル自治区、
それから古代ギリシャの原始的な彫像・・・。







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最終更新日  2024年10月20日 10時29分19秒



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