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こうこの手紙

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2024年05月28日
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球磨之介は諭すのでした。

「とうちゃん、具合が悪いからといって寝ていてはダメだぞ」

「ふむ。身体を動かさないとなまるのである」

「大山に出かけよう」



ということで伊勢原にやってくるのでした。



バスに並んで乗るのでした。混んでいるようで座れたのでした。



バスはケーブルカー乗り場に着くのでした。



「とうちゃん。今年はペースを落とし目でいけよ」

「ふむ。ゆっくりペースを落とさず進むのである」



「こま参道に入るぞ。具合はどうだ?」

「ふむ。悪いけれど大丈夫である」



階段を上っていくのでした。



「道を知っていると楽だよな」

「ふむ。知らないところだと、ゴールがわからないので気疲れするのかね?」



ちょっと足が怠いのですが元気に上っていくのでした。



とにかく上るのでした。



「とうちゃん、一昨年できた神様だぞ」

「ふむ。神様はなくならないけれど増えるね」

「渋谷の神社は減ったじゃないか」



「球磨之介、本気で上ったら十分でこられるな」

「一昨年は調子がよかったけれど、あとは毎年具合が悪いよな」

「来年は元気に上りたいと思うのである」



ケーブルカーの駅でお参りをするのでした。



ケーブルカーに乗り込んで座っていると

老夫婦が乗ってきたので席を譲ったら

「そこに立ったら前が見えないじゃない!」

などと云われて仕方がないのでしゃがんでいるのでした。



途中の大山寺でケーブルカーを下りてお寺と十一面観音様を目指すのでした。



ハンサム団は駅からの近道を覚えるのでした。



今年もお参りができるのでした。

石尊権現の本地十一面観音菩薩立像なのでした。



「とうちゃん、鐘は静かにうてよ」

「ふむ、強く突くと耳がキーンとなるのである」

しばし山の空気を吸って休憩をするのでした。



たくさんあって全部は入りきらないのでした。



十一面観音様を後にして大山寺を目指すのでした。



山道を歩くのでした。



こんな山道をひたすら歩いてみたいと思ったりするのでした。



最初の不動明王にお参りをするのでした。



六地蔵さんにお参りをするのでした。



お参りをするのでした。



去年はここの不動明王が光っていたのでした。

どういうわけかわからないのですがお参りをするのでした。



「球磨之介。ここが大山で一番きつい階段なのである」

「ひたすら下を見てマイペースで上れよ」



本堂が見えるのでした。



「今年は池の周りが工事中だね」

「ふむ、ひどく壊れていたところがあるのである」

「来年は綺麗になっているだろうね」



「こっちは壊れたものがなくなって新しくなっているぞ」

「ふむ。新しいものもいいけれど、古い方が有難味があるように思うのである」



お稲荷さんにお参りをするのでした。



塔にもお参りをするのでした。



「球磨之介。少しだけお水を飲んげみようかね」

「あまり飲むとおなかを壊すぞ」

「ふむ。なんか有難い水なのである」

「山の水は美味しいね」



「とうちゃん、左手に錫杖右手に宝珠。これは地蔵菩薩か?」

「何かで千手観音と読んだような気がするのである」

「けれど手がいっぱいないぞ」

「ふむ。不空なんとか菩薩さんもいたけれど、

手がいっぱいあるからいろいろ持っていたと思うぞ」

「やっぱり地蔵菩薩様かな?」

「ふむ、それが一番しっくりくるね」



こちらはお大師様なのでした。



「これは火消しの人たちが建てたやつだよな?」

「ふむ、確かそう書いてあったと思うのである」



お参りを終えて階段を降りようとするのですが急すぎて怖いのでした……

「とうちゃん、隣に駅への道があるぞ」

「そうであるよな。年寄りは落っこちると思うのである」

「とうちゃんだって落ちそうだ」

「ふむ、階段が不規則なので踏み外しそうである」



上りのケーブルカーを待っているとすぐにやってくるのでした。



頂上にやってくるのでした。



ケーブルカーが急こう配なのがわかるのでした。



「とうちゃん、ここからはすぐだぞ」

「ふむ、あっけないくらいすぐなのである」



階段を上って阿夫利神社を目指すのでした。



最後の鳥居が見えてくるのでした。



「とうちゃん、阿夫利神社だ」

「ふむ。大山はお寺以外は階段であるから楽なのである」



まずふたりして今年も来られたお礼をするのでした。



日本一の獅山なのでした。



「球磨之介、いつか親子になれたらいいな」

「今だって親子と変わらないじゃないか」

「ふむ、まあそんなもんであるな」


 
「とうちゃん、昔の人たちはみんなこの大太刀をもってきたんだろ」

「そうらしいね。みんな体力があったんだろうね」

「そりゃそうさ、だってみんな歩かなければいけないんだぜ」

「ふむ、なんでも人力だものな」

「ケーブルカーができる前には年寄りを担ぐ人がいたらじいぞ」

「ふむ。拙者も年寄りひとりくらいならまだ担いで登れるぞ」

「相手が百貫デブでもか?」

「それは無理である。それと上りはいいのであるが下りは自信がないのである」



神社から江の島方面を眺めるのでした。

「とうちゃん、今度江の島神社にも行こうよ」

「ふむ、確か小学校三年生の遠足で行ったきりである」



天神様にお参りをするのでした。



川崎の人が建てたらしい像なのでした。



浅間様にもお参りをするのでした。



下の方に入っていくのでした。



大黒様と恵比須様なのでした。



これは仲のいい夫婦だそうです。



こちらはさざれ石なのでした。



お参りを終えたハンサム団は帰路をとるのでした。



ケーブルカーで麓を目指して



駅に着くのでした。



帰りはゆっくり下りていくのでした。



綺麗な滝を見ながら歩いていくのでした。



みんな下っていくのでした。



「とうちゃん、来年もまたきたいね」

「ふむ、身体を治して元気に走りたいのである」

仲良く帰っていくハンサム団なのでした。






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最終更新日  2024年06月09日 09時22分51秒
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