2006/08/14(月)07:59
愛する家族へ
一昨日から実家に帰って来ています。
日本とアメリカとに散らばってしまっている兄弟全員が
集ったのって、何年ぶりだろう。
長女が大学生となって家を出てってから末っ子が生まれたり、
兄は中学から宮崎に行き、寮生活だったり、両親の離婚後は
妹と弟がアメリカに引き取られたりと、兄弟全員が揃った事
は私が20歳になるくらいまでなかった。
しかも、一晩だけ。
でも、その日の事、宝物のように覚えている。
なんとなく全員が円になって、顔を見合わせて変な感じ。
そのへんにあったボールをコロコロ転がしてパスしあって。
本当にそれだけの、たったの2時間弱。
何を話したかあまり覚えてないけど、
時の幸せな空気感が、
暖かい羽布団のような温もりが、
心にくっきりと刻まれている。
次に全員がそろったのは、おじいちゃんが病気になった時と、
その数カ月後に彼をみとる時だった。
その半年後、私は兄を亡くしてしまった。
だから、全員が集まる事は二度とない。
だからこそ、今、こうして生きている兄弟達5名が傍にいる事。
たったそれだけで、こころが、
嬉しくて、喜んで、
愛しくて、
切なくて、哀しい。
きっと、彼等とこうして触れあえるのが、
人生で一番幸せな時間。
いくらでも泣けちゃうよ。
少年だった弟が、背が伸びて声が太くなり、
すっかり青年への扉を開き始めている。
いつも彼と2人だった妹の背も超して、
彼の傍では常に「お姉さん」顔だった妹が
「女性」に見える。
兄は社会人としての挨拶が丁寧になってるけど、
私が手を繋ぐと今でも耳まで真っ赤にする。
私がここまで生き延びる事を支えてくれた姉は、
静かに流れる深い川のように、無駄な力がなく、
ロウソクのように行く先々を幸せなオーラで満たしていく。
ぴったりのパートナーを得た女性(ひと)はこんなにも変わるのか。
あぁ
この世にいることの
愛(かな)しさよ
もう二度とこないかもしれないこの時間(とき)を
いま、この瞬間に