カテゴリ:ギターリぺアー
◆今回のリペアは【orville by gibson】ES-335 のセッティングです
ギターオーナー様はU様です。 ◆ハードウェアーは特に問題は抱えてませんが、兎に角弦高が高く弾き難いです。 特定フレットのビビリの解消と、ナットをハカランダに交換して甘い感じの トーンのギターセッティングして欲しいとのご依頼です。 ●良いコンディションを保ってます ●USED相場を調べましたら、ビックリ! Gibsonを超えてるかも知れません ●Style ES335 は判りますが、OrvilleのGUITAR って不思議なサインです。 思わずほっこりしてしまいました ◆リペアを開始して行きます ◆ネックの順ゾリを測定しますと最大値で0.20mmです。限界値を軽く超えてます ◆ロッドを確認しますと殆どトルクが掛かって無い状態でしたので、5F~1Fの逆ゾリを無視して 調整しますと此処まで戻りました ●6E/12F 2.0mmはエレキギターの理想的な高さです ●1E/12Fの0.15mmもエレキギターの理想的な高さです 残念な事にこの弦高ですとビビリまくってますが、あくまでこの弦高でセッティングして 行きます。可能な理由はネックの問題では無くフレットの問題ですから可能です ●順ゾリの最大値は、0.06mmになり演奏に問題は無いレベルです ◆軽く試奏と言うかビビリ箇所を調べますと、ローフレットで強烈にビビります ●原因は逆反りでは無く、フレットが浮いてる事が原因でした。 4F~1Fが特に浮き捲ってます ●フレット浮きと合わせてフレットの部分消耗も有りますが、この程度でしたら軽く擦り合わせ すればOkです。 ●フレットを打込んで軽く擦り合わせをして、オレンジオイルでフレットボードをクリーニングします ●既存のナットを外しておきます、何時もの通り養生してからドライヤーで温めます ●画像の様に綺麗に外れますと接着面の整形が簡単です ●ハカランダ材です ●粗削りです ●ナットらしくなりました ネックコンディションが安定してから、1Fの弦高を調整します。 ◆フレットの浮きと部分的な擦り合わせも完了しました ●フレットクラウンのカマボコ型に修正も済みました ●フレットの修正が済みましたので1Fを決めます ●1Fは0.48mmです ●6E/12F 2.0mm ●1E/12F 1.5mm ◆このセッティングで試奏したところ、予定通りにビビリは全フレットで有りませんでした。 音色も目論見通り、固かったリアもマイルドになり、リアでジャズにも対応可能ですが、 ジャズでしたら出来ればフロントを使うと楽と思います。 ●ネックジョイントのクラックは塗装のみで、木部の剥がれは無い様なので今回はリペアは 見送る事に成りました、将来的に木部へクラックが進行した際にリペアする事とします ◆ボディ&フレットボードのクリーニングも済みました。 ●ネックコンディションには殆ど変化が出ませんので、数日間の最終チェックは省略して大丈夫です ◆試奏 ES335をじっくり弾いた記憶が無いのですが、素晴らしいギターです クリーンも素晴らしいのですが、ディストレーションを掛けた音も気に入ってしまいました 用途の広いギターで有る事を再認識しました。 *片足ケンケン試奏はしてませんのでご安心下さい。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2019年02月12日 02時59分50秒
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