カテゴリ:ギターリぺアー
◆Greco EGF-1000 Les Paul Model クリーニング&セッティングのご依頼を頂きました
ギターオーナー様はSuzu社長です Fender.JP PRECISION BASS と同時にお持ち頂きました ◆画像から確認して行きます【ボディ左に写ってる影はデジカメの不調によるものです】 ●EGF1000のトップ材は数種類有るらしく、この個体のトップはフレイムメイプル・ソリッドの 2枚合わせです。6mm程度の薄板を貼ったタイプでは有りません 虎目とバーズアイ&バーズ足跡が出ている何とも贅沢な材が使われてます K2が高校生の時に使っていたEG800とは、定価ベースで2万円しか変わらないのに この差は何なんでしょうか?納得が行きません 各社で1000番【100番】クラスのギターになると世界が変わる見本の様です ●ハードケースの中で長期休暇を取られていたようですが、弦を緩めていた事は幸いでした ●ハードウェアーにはタバコのヤニが付いてます カタログではディマジオのパフ搭載ですが、外して確認~画像アップなどはしません もし音が出なくなったら取り返しがつきません ●ペグもしかりで、ビンテージ感を損なわないレベルでクリーニングします ●バックはマホガニーの2ピースです ●1オナーでしたので、値札・ハンドブック・注意書き・プレゼント応募はがき20円切手付き が有りました。ボディはラッカー仕上げです FはフジゲンのFの様です。フジゲンの説明書も有りました その昔は製作会社が表に出る事は余り無かったと思いますが、80年代はフジゲンの名が 通ってましたので、フジゲンが作った事がアピールになったと思います ◆リペアを開始して行きます ●ピックアップが生きているか確認した時は、リアが不調でしたが原因はトグルSWの接点不良の 様で、ピックアップ【伝説のディマジオのPAF】は無事でした ●トグルSWを引っ張り出して、接点復活剤と錆止めをスプレーしましたら問題無く音が出ます ピックアップのPAFを交換したら、言い過ぎかも知れませんが、EGF1000の価値は全く無くなる と思います ●フレットボードは専用クリナーを使いますとこれだけ綺麗になります 工房の調査ではフレットボードは【ハカランダ】が使われていた様です 柾目と思われますので、普通のローズウッドと見分けが付きません、サンドペーパーを掛ければ 判りますが、そんな無謀な事は出来ません ●フレットを磨いてフレットボードにはオイルを補給しておきます ●ハードウェアーを外してクリーニングします 3000番~9000番のコンパウンドの後に 超鏡面ワックスで仕上げますと、この通り艶が戻ります ロッドのザグリの中にワックスが入り込まない様に、マスキングして有ります ●ネック裏&バックも同じ方法でワックスを掛けました ●キャパシタはクロレッツを使っている訳は有りませんね ●トグルSWを戻しました ●ピックアップカバーは細心の注意を払ってクリーニングして有ります ●ボディは手仕上げですがこの通りです ハードウェアーを戻しますと、迫力が出ると思います ●ブリッジは全バラシしてクリーニングします ●全てのパーツはビンテージ感を損なわず寸止めで綺麗にして有ります ●80年代初めの製作ですから40歳を超えてます、年代相応に仕上がりました ●ペグを戻します ●試奏したい気持ちを押さえつつ、弦をダダリオ010~を張ります ◆セッティングして行きます ●1フレットは微調整が必要なレベルですが、最後に調整します ●音出しテストで12フレットは高く無いのに弾き難いなぁ~と感じた理由がこれです GIBSONスケールをあてると、最大値で0.20mmの隙間が有ります ●トラストロッドに殆どテンションが掛かってませんでしたので、ロッドを軽く締めただけで ほぼストレートに調整出来ました、弦のテンション分を考慮してロッド調整をして有ります ●ロッドを調整した直後ですが、1フレットは6Eだけ調整すればOKです 数日後にネックが安定したことを確認してから手を入れます ●エレキギターの標準弦高としている、6E/12Fを2.00mmにセットしてあります ●1E/12Fは、1.50mmのセットです 🌻仕上がりの画像をアップして行きます ●ハカランダのフレットボードは現在では入手が難しいです、物が有ってもコストがとても合いません ●シリアルナンバーの読み方が判りません 何年何月何日を意味してるのでしょうか? 解読不能です ●K2が過去に試奏した本家Gibsonを含めたレスポールモデルで、確実に3本指に入るギターです ●ネックも安定して来ました ●ソリッド2枚合わせのマホガニーバックも良い材が使われてます ●ネック裏を見れば大切に使われていた事が判りますね ●贅沢なトップ材です ●PAFの高さは調整して有りますが、ピッキングの強さによっては微調整が必要かも知れません お好みで調整して下さい ●ノブの位置も揃えて有ります ●何とも贅沢な材で、2021年現在このギターをオーダーしたら見積もりはどうなるのでしょうか? ●バリ虎は見飽きてまして、この様にバリ虎狙いではないトップ材の方が景色は良いですね 🌻台風接近のため、お預かりしているギターを自宅に緊急避難させている関係で 全てのリペアが緊急停止しております ラッカー仕上げですから、ヘラクレス(笑)ギターハンガーに綿100%の手ぬぐいで養生してます ●ドサクサ紛れに工房の、Greco LP CUSTOM EG600Cとの2ショット画像です 🌻Suzu社長から工房で暫く弾いていても良いよ!と了解を頂いておりましたが、 リペアが完了したら直ぐにお届けしなければならなくなりました ◆試奏タイムです 試奏担当にスーパーテクニシャンのOu氏ご夫妻&K2ギターファクトリー専属の【ご本人に了解を 得る事無く勝手に任命しましたので、快くお引き受け下さい】エレキギター・アドバイザーの Mura氏をお呼びしての試奏会が始まりました! 結果は大盛り上がり!です。どのくらい盛り上がったかと言いますと、EGF1本で即席ライブが 始まってしまいました。 Ou氏のコメントで今までSG1000以外の国産のギターには全く興味が無かったけど、こんな凄い ギターが有るって知ってれば・・・惜しい事をしたと驚きを超えて悔やんでおられました、K2も 同じ意見です。学生の時にストラトを無理して買うなら、これを2本買えたのに・・・です K2が試奏して上手く成った気がするのコメントに、いい音出てるよ!のアンサーでしたので やはり気のせいだった様です(笑) PS,ドサクサ紛れにK2のGreco レスポールカスタムも弾いて頂いたのですが、なかなか良いじゃん! で手放さないで良かったです 🌸 🌸 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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