カテゴリ:ギターリぺアー
◆EL Martin 50 ジャンクからの再生のご依頼を頂きました
ギターオーナー様は、先日、YAMAHA N700のリペアをさせて頂きました Ita様です。 k2が工房への通勤ルートに有る【黒猫堂】というリサイクルショップで見つけて 来られたそうです・・・ヤマハのFG350黒ラベルが12,000円位で有ったよ!の 情報も頂き、早速見に行きましたが自分のギターを再生している場合では有りませんので 今回は断念しましたが、後ろ髪を引かれる思いです FG350黒ラベルがジャンクとは言え、この値段は〇いと思います 🌻EL Martin とは? ネットの情報ですと、長野楽器が経営が厳しくなった際に、クロサワ楽器さんに支援を頼み OEMでこの、EL Martin ブランドで製作された様です。イーエル・ マーチンでは無く、 エル・マーチンと読む様です【違ってましたら暖かいご指導をお願い致します】 ◆画像から確認して行きます ●セッティング前の音出しテストでは、お宝発掘の予感がします ソリッドトップです ●ナットは牛骨で底面が手間の掛かる75度タイプです ● ペグはGOTOHでボリュート加工がされてます ●70年代ですとこの仕様では、40とか400とかで40,000円定価が相場なのですが No50のグレードと言う事は、10,000円アップの何かが使われているはずです ●当時の仕様が確認出来るデータが確認出来ませんでしたので、定かでは有りませんが サイド&バックにハカランダが使われている様に見えますが、残念ながら確認出来る資料が 有りません。サウンドホールからハカランダ特融の香りを感じますので、高確率間違い無いと 思われます Yosiさん、K2の見立てで間違い無いでしょうか? ●フレットボードもローズウッドと言うよりもエボニーに見えますが、両者は見分けが付かない 事も良く有りますので何とも言えません ◆リペアを開始して行きます ●弦高を確認します 6E/12Fで3.40mm近く有ります ●1E/12Fも3.10mm有ります この弦高ですと弾くのは辛いレベルです ●1フレットは微調整レベルです ●既にフレット&フレットボードは磨いて有りますので画像の通りにピカピカです 幸いにもサドルの出がタップリ4.5mm有りますので、サドルを削ればご希望の弦高に セッティング出来る見込みです ●フレットボードのRを確認してサドルを削って行きます ●ご指定の弦高になる高さに修正したサドルです ●ピンとストリングガイドを整えてから弦を張りました ●ご希望の弦高にドンピシャです ●1Eも同様です ●1フレットは弦溝のクリーニング程度の調整でOKでした ●製作されてから40年は経過してる事も有り、フレットエッジが引っ掛るポイントが有りますので エッジを整えて行きますが、作業画像はアップ出来ません、一応工房㊙と言う事でご容赦下さい ●リペアの完了です ◆試奏タイムです 大化けとはこの事かも知れません、これ程のギターがジャンク扱いだったとは信じられません 音量/バランス/サスティーンともに凄いギターです それを引き出したのは確かに、K2ギターファクトリーですが、これは元々のポテンシャルが 有っての話です 弾き込みもこれからと言う感じで、更に成長する余地が十分に有りますので、数年後が楽しみです 🌸お宝発見そのものですね🌸 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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