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青春のギターリペア  K2ギターファクトリー

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2022年11月19日
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カテゴリ:ギターリぺアー
◆Epiphone AJ-18S NA ブリッジ割れ修復とセッティングして行きます
 ギターオーナー様は、非公開とさせて頂きます

◆画像から確認して行きます

●ピックガードにエピフォンマークが有るタイプは、何らかの意味が有ったと記憶してますが 
 内容は忘れてしまいまた


●ロッドカバーにGIBSON表示が有るのも、何らかの意味が有った様に記憶してます


●エピフォンはコーションラベルに製造国の表示が無く、新品の時にヘッド裏に
 ラベルが貼って有る様です


●トップはソリッドでした。ネットでも確認しましてので間違い無いようです



●サイド&バックはマホガニーです


●グロバーのペグですが、回した時に違和感が有りますので、仕上げの時に確認します
 ➡その後グリースアップとトルク調整をしましたが、回す時に僅かですが遊びが有ります。
  

●ネックの状態は良好です


●殆ど弾いた形跡が有りません

◆リペアのメインを確認します

●画像の通りブリッジが割れて、更に困った事にアロンアルファ木工用で
 塗り固めて有ります
 ギターリペアでアロンアルファとエポキシ系接着剤は使ってはNGな接着剤です
 熱と水分に反応しない接着剤は使ったら駄目です。身に危険が及ばない分野では
 外れる事よりも外れない事の方が問題だからです


●サドルもろとも接着されてました
 優しく外そうと思ったのですが外れないので、大型のペンチで挟んで力技で外しました
 余計な仕事が増えない状態で外れました


●割れた部分のブリッジを外します


●スチームアイロンを駆使して何とか外しました
 白い部分がアロンアルファの残りです、1本丸ごと使った様にベッタリ付いてました


●残ったアロンアルファを取り除きます


●ピッタリ収めるのに支障が出るアロンアルファを取り除きます
 サドルが収まる底面のマスキングテープは、はみ出たタイトボンドがボディで固まる
 事を防ぐ為の物です


●3mmのサドルがピッタリ収まる様に切断面を削って収まりを確認します


●OKですから接着固定して行きます


●切断面の隙間にはローズウッドのパウダーをタイトボンドで混ぜたパテを盛って
 接着します


●硬化しますとパテは必ず痩せますので、この時点では気にせずクランプで正しい位置に固定します


●パテとタイトボンドがむにゅ~と出て来ましたのでOKです


●全体をサンディングして段差を取り除きます


●3mmのサドルがピッタリ収まるか確認します
 エボニーのステインで着色しました


●割れた事が判らなくなりました。 着色後に蜜蝋ワックスで仕上げました
 ようやくセッティングに移る事が出来ます

🌻ここまでの手間を考えると、ローズウッドで新たにブリッジを削り出した方が早かったかも
 知れません。Gibson用のブリッジは扱いが無く既製品が入手出来ないので困った物です


●唯一の大キズであるクリアにも手を入れます
 凹みの中の傷んだクリアを取り除きます


●メーカーで製作された時のクリアの厚さが凄いので、気にしないで、
 耐水ペーパー掛けをして、コンパウンドで仕上げます

◆クリアの補修とセッティングを同時進行して行きます

●フレットボードは275Rです


●275Rになってませんので修正します
 サドルを修正すればセッティングは微調整で済むと予想してたのですが
 見込み違いだった様です


●ピンホールの内部のササクレが酷いのでサンディングしました

◆ロッド調整して行きます

●最初に、2フレット~最終フレットのバズリを無視して、1フレットのクリアランス優先で
 ロッド調整しますと、ネックはストレートになりますので、これで完了と思ったのですが
 1E&2B弦の2フレットから11フレットまでバズリ放題でなので、次の手を打ちます


●次の段階として、ご機嫌に弾ける許容範囲ギリギリの順ゾリまでロッドを緩めますと
 バズるフレットは減りましたが、擦り合わせが必要な事には変わりません


●バズらない所までロッドを緩めると、12フレットを2.25mmにしても不機嫌に弾ける
 セッティングになります

●バズらないロッド調整ですと、6E/12Fで3.00mmです

●👆この画像はバズらないロッド調整で、指で2.25mmまで下げて弦高を目視確認
   している画像です

●強度の順ゾリで、楽しく弾く事は不可能です


●ロッドを締めて6E/12Fを優先で調整しますと、実に弾き易いと言うかエレキギターなみです


●しかしならバズリ放題で、擦り合わせをすれば簡単い解決するのですが、前オーナー様も
 同じポジションを擦り合わせた形跡があるので、一時ストップして検討してみます


●ネックがほどストレートでバズリ放題と言う事は、1E側が下がっている事を意味するので
 派手な擦り合わせは最終手段として、ネックアイロンを掛けてから判断します


●ネックアイロンの効果を確認しますと、工房基準で理想的なネックの状態になりました
 此処までアイロンの効果が出るのも珍しいですが、数時間後に【元の木阿弥】になって
 無い事を祈ります


●順ゾリの残りは8フレットで、最大値で0.04mmです。殆どストレートと言っても良いレベルです


●ネックがストレートに戻った事で、過去に擦り合わせたと思われるフレットに段差が出ましたので
 必要最小限で擦り合わせました


●1フレットのクリアランスは、0.48mmです


●6E/12Fは、2.25mmですが、体感的に測定値よりも低く感じます


●1E/12Fは、1.75mmでOKです


●フレットクラウンを修復しました


●フレットボード&ネックの仕上がりです


●サドルを275Rに修正しました
 

●サドルを修正したところ、牛骨かと思ってたのですが、違った様なのでオイル漬けに
 交換します
 牛骨で無くてもお気に入りの音質でしたので、更に音質が良くなったと期待出来ます

◆とりあえず試奏して見ます
 久しぶりにマジ弾きしてしまいました!マーチン系のギターの様に、歌う様な音質では
 勿論無いのですが、ブルースのフレーズを強いピッキングで弾くと、フレットに接触する
 ビビリ音【意思を持って出してます】が耳に心地良く、強くコードストロークしても
 音がバラける事も無く、ピッキングに素直に反応してくれますので、ご機嫌のものもです
 エピフォンのリペア事例はそれ程多くは無いのですが、鳴らないエピフォンの記憶が無く
 予算が比較的押さえられて、Gibsonの音を手に入れる事が出来そうなので、今後は
 注目して行っても良いかも知れません。

🌻本体のリペアは済んでますが、クリアの補修という比較的絵にならない工程ですから
 クリアの補修が完了してから、仕上げの工程に移った時点でアップして行きます
 8回塗っても、分厚いクリアと同じ高さに成りません、根気が必要です

to be





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最終更新日  2022年12月13日 19時56分56秒
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