カテゴリ:ギターリぺアー
◆Taylor 510e セッティングです
ギターオーナー様は、Hat様です 前回は、Rickenbacker 同時に台のリペアでしたが今回はハイエンド・アコギ3台の ご依頼を頂きました 今回お預かりした3台で唯一、Hat様所有のギターです セッティングと同時に音質改善のオーダーも有りますが、ハイエンドギターは完成度が高く、 要するに改善する余地が少ないですが、ご要望の音に仕上げる様に進めて行きます ◆画像から確認して行きます ●生鳴りも良いのですが、完全に納得の行く出音では無い様です ●スロッテッドヘッドとドレッドノートの組合せは珍しいと思います ●4年程前のギターで、弾き込みがこれかな事も関係していると思われます ●サイド/バックともマホガニーです ●前回の310ceはナットと弦の接点が長く、接点を減らして音質が改善されましたが、 510eは接点がピンポイントに近く仕様変更されてます ●マホガニーボディに対して、サドル&ナットの素材の組合せに違和感を感じます ナットは良いとしても、出音に多大な影響が有るサドルにタスクは無いと思います マホはメローな感じで、タスクはシャキとした出音に使いますので、真逆の組合せが 違和感が出る一因かと思います ◆リペア開始して行きます ●購入直後のメーカーでセットした弦高は、やはり世界標準よりも僅かに高い2.75mmですが +0.25は誤差の範囲と思われます ●1Eは2.00mmで世界標準です ●310ceと同じタイプのピエゾです ●アンダーサドルでは無く、サイドサドルと言うのでしょうか? 音圧の接点がサドルの側面に3カ所付いてます ●既存サドルの材質はタスクでも無く材質は不明です このサドルは非常に軽く、510eのポテンシャルを引き出せない感じの鳴りです ●310ceで好結果だった、オイル漬けの水牛骨を試して見ます 張った弦がセッティング用に使っている弦で有る事、弾き込みもこれからで有る事を割り引いても、 シックリ来ないと言うか、音が若すぎる様な軽い音に聴こえて来ますので、エボニーサドルを試す 事にします ●既存のサドルと同じ形状に削り出します ●エボニーサドルをセットします ●ロッド調整で6E/12Fを工房標準の2.25mmに調整しました ●1E/12Fは、1.50mmにセットしました ◆セッテイングの詰めに入ります ●ダダリオEJ-26フォスファーブロンズに交換して詰めの調整をしますと、 1E&2Bの解放音が詰まっている様に聴こえて来ます サドルに問題は無く、フレットに弦が接触してませんので、ナットの弦溝が原因ですから 800番の耐水ペーパーで溝を調整して解決しました ●6Eの1フレットだけ0.5mmを僅かに超えてましたので、全体を0.48mmが僅かに引っ掛って 通る様に調整して有ります ●調整後のナットです ●エボニーサドルの仕上がりです ●6E/12Fは、2.10mmにセットしました ●1E/12Fは、1.50mmにセットして有ります ●リペアの完了です 🌻エボニーvs水牛骨オイル漬けのサドルは、音に関する感じ方次第で評価が分かれると 思いますので、お渡しの際に比べる様に弾き比べして判断して頂きたいと思います 張り変えた直後のダダリオでは正しい音の評価が出来ませんので、本日はセッティングを決めて 音質の確認は後日に致します 個人的な感覚で有りますが、今回のリペアで最も良い音質になっていると思います 🌻K2ギターファクトリー 千葉県八街市 八街 に-67-3 代表 加藤 和久 ☏ O8O-5376-O998 ⁂お車6台分の駐車場をご用意しております お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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