カテゴリ:ギターリぺアー
◆EVH Striped Black with Yellow Stripes
ギターオーナー様は、【DAMIA】のギタリスト【キヨぴこ】様です。 私のDNAの半分を引き継いでいるJrからの紹介でご依頼を頂きました。 🌻Wildside Tokyo のライブ画像です ◆画像から確認して行きます ●10月6日はEddie Van Halen氏の命日で有りまして、彼のシグネチャーモデルのリペアを ご依頼頂いた事に不思議な縁を感じます。 ●【DAMIA】のメンバーの4人です Youtube【DAMAI 】のリンクを貼付けましたので、ご試聴チャンネル登録をお願い致します https://music.youtube.com/channel/UCY7kD-grrOVPGIfOQqhzVbw?si=7vO-vnbJQ4Rpmyze ●クリアを吹かないのは、手汗で滑る事を防ぐためと思います 分厚く塗られたウレタン指板で、指先から弦が外れてソロパートを台無しにした経験の有る プレーヤーは私だけでは無いと思います 🌻出来れば高温多湿な日本では、極薄でもラッカーを吹いた方が良いと思ってます ●ビル・ローレンスのピックアップに交換されてます リアの位置にマウントされているにも拘らず、リア特有の硬さを余り感じませんので 扱いやすいピックアップです ●若い頃トーンコントロール1個でどうするの?と悩んだ記憶が有ります ●サーキット全体を確認しておきます 🌻ライブ会場やリハスタジオに入ると、ノイズが強くなる事が有りましたら、サーキットが ステージ上のノイズを拾っている可能性が有ります。 その場合の対応策は、オリジナルのカバーに戻すのですが、その際にカバーの裏面に アルミテープが貼って無い様でしたら、100均で売っているアルミテープでもOKですので 貼ってからカバーを純正品に戻して下さい ●ハイポジを弾くとボディがストラトに比べて随分厚く感じます。 ボディに掛かるポジションを弾くと明らかにボディが邪魔に感じます。 ヒールカットにすれば弾き易くなるのにと思いますが、エディのギターはフレットボードの 幅が広く、手が大きく指が長いのでそうなってるのかと思ってます。 ●ネックからのボディの厚みが約26mmで、特別ボディが厚い訳では有りませんが 体感的に厚く感じられます。 手が当たる部分の塗装が取れている事でも演奏の障害になっている事が判ります。 ●画像のネックプレートは、ESP製のスターカット型で、一般的なヒールカットとは形状が 違ってます。 画像左の1弦側の穴の位置が右の6弦側と同じ高さに有りますので、左上のビス位置が 約24mm下がる、スターカット型よりもネック取付強度が低下しませが、 スターカットのテンプレートを作って操作性を確認してから決定します ◆個人所有のFGN製作のテレキャスで更に精査します ●特に感じて無かったのですが、ヒールカットのボディを改めて握って見ますと確かに弾き易いです ●コーナーを削ぎ落せば充分に弾き易くなり、見た目もスッキリして収まりが良いです ●EVHと並べて仕上がりをイメージします ●メーカーさんに確認しましたら、ヒールカットでも取付強度が落ちる事は無いのでOKと回答を 頂きましたので、ヒールカットプレートに変更します。 3カ所のネジ穴位置が一致している、チタン製のパーツで国内外から評価の高い【KTS】を使います 昨日言った事と違ってますが、昨日は昨日の最善策でヒールカットへの変更は最新の最善策です。 ◆リペア開始して行きます ●試奏して直ぐに感じたのは【1弦が遠い】でした 金属ナットが画像の右方向に1弦1本分ズレてました。 リペアをする立場なので、ギターのセッティングに自分の手&指を合わせるのでは無く、 ギターを自分に合わせる習慣が付いてます ●ミリスケールの六角を緩めますと微調整が出来ますので、時々確認すると良いと思います ●ピッタリの位置に戻しました ◆配線を確認します ●白ハーネス➡ジャックのホット線の被膜が解けている事と、ポットへのハンダ付けが不十分でした ●赤ハーネス➡ピックアップの線で、裸でネジって有る線はアースなのでポット裏にハンダ付けします 緑線と白線は4芯を2芯にする直結線で、先端を熱収縮チューブで絶縁します ●配線の修正が完了しました 弦アースを効かせない【手をギターから離した】時にノイズが気にならないレベルまで減りました ◆ネックコンディションを確認します ●ネックスケールを当てますと完全に近いストレートに調整されてます ●全てのフレットとチョーキングした時の音詰まりが無いか確認しますと 擦り合わせが必要なポイントが有りました フェンダー系のフレットボードの曲面がキツイので、構造上の宿命と言うか特性です。 弦高を下げてセッティングしますと、1弦が一番低い位置に有り、3&4弦がフレットボードの 頂上になりますので、低い位置から頂上に向かって登って行けば接触するのは仕方が無い事です ●マスキングして擦り合わせて行きます ●必要最小限で済む様に、音出しテストしながら擦り合わせて行きます ●擦り合わせが済みましたので、弦を外してフレットクラウンを修復して行きます ●修復が済みました ●フレットボードが無塗装なので、最小限のコンパウンドで磨いてからマイクロファインで仕上げます 無塗装のフレットボードにコンパウンドが付くと、仕事を自分で増やす事になります ●仕上がったフレットワイヤーです ●8日にネックプレートが入荷するまでコーヒーブレイクです 最近完成させたフランケン ZO-3とのツーショットです ◆KTSのヒールカットプレートが入荷しましたのでリペアを進めて行きます ●EVHのプレートは約2.0mmでKTSは2.5mm有ります。重量はKTSがチタンなので軽いのですが 既存のプレートよりも薄い物に交換しますと、サスティーンの効き等に宜しく無い影響が出ますので 交換するプレートの選択は重要です ●左下のネジ穴は使いませんので間違えない様にマスキングテープを貼っておきます。 ネック固定のビスのネジ山がボディにも有りますので、ボディに4.50mmのドリルで穴を 広げて、ネジがスカスカで通過するように穴を広げる必要が有ります。 ネックの固定は、ネックプレートとネック材にボディを挟んで固定するので、ボディにネジ山が 残ってますと、見た目はちゃんと固定されている様に見えますが、実際は固定されずに隙間が 残ったりしますので注意が必要です ●EVHのビスは4.5mmのドリルで広げますと、抵抗無く簡単に通過します ●ネックポケットの角を綺麗にしておきます ●ネックをセットした時に問題が発生しない様に綺麗にして有ります ●ネックを仮付けして削り取る部分をマーキングしてから削って行きます ●いきなり深く削り取りますと後戻りできませんので、サンプルと比較しながら 実際の感触を確認しながら削って行きます ●良い感じになって来ましたが、もう少し削った方がシックリ来ます ●サンプルとの比較と握った感触がバッチリになりました ●エアブラシで黒を吹く前に、サンディングシーラーで目止めして準備します ●カッティングした所にエアーブラシで黒を吹きます ●クリアの境目をぼかすためにマスキングを外して吹いて行きます ●吹いたばかりのクリアに注意しながらネックを仮付けします ●ハイポジの弾き心地を確認します。 指を広げて親指と小指の巾が20㎝の私の手でもストレス無く弾く事が出来ます ●ヒールカットの部分だけ移動したビス穴を開けます ●元のビス穴は埋木してクリアを塗っておきます ●新しく開けたビス穴もネジ引っ掛らない様に4.5mmに広げます ●KESチタン製のヒールカットプレートです ●ハイポジを弾くストレスも無くなると思います ●ネックを脱着しましたので、改めてフレットにバズリが残って無いか確認しますと 1弦をチョーキングした時に微妙に4F~6Fがつまっている様に聴こえますので 微調整しておきます ●削り粉が無塗装のフレットボードに付かない様に養生て擦り合わせます ●チョーキングを兼ねて試奏してますと、ネック裏の滑りが悪くライブで手に汗をかいた時には 更に滑りが悪くなり、早いポジション移動の障害になる事は間違い有りませんので 白木にも使えるエキゾチック・オイルと言う、オイルフィニッシュに近いのですが被膜を作って ネック材の保護と滑りを良くするオイルを塗っておきます ●塗り方は、布にオイルを含ませて塗ってから、乾いたタオルでひたすら磨くと言う方法です 個人的な話で恐縮ですが、ライブの時にネック裏が滑らなくなると、 オイルを含ませたタオルでネックを拭いていたので、滑る加工をさせて頂きました ◆リペアの完了です ●乾いた綿布で磨いて仕上げて有ります ●ヒールカットした部分の仕上がりです ●サーキットの仕上がりです ●ナット周りの仕上がりです ●リペアの完了です 🌻K2ギターファクトリー 千葉県八街市 八街 に-67-3 代表 加藤 和久 ☏ O8O-5376-O998 ⁂お車6台分の駐車場をご用意しております お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2024年10月24日 08時36分50秒
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