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カテゴリ:海外話
一度は行ってみたいと思っていたニューヨーク。
久々にYちゃんに会える楽しみと、初めて訪れるNYにドキドキしながら、 私は一人、旅立ちました。滞在期間は1ヶ月。 空港に迎えに来てくれたYちゃんは、相変わらず美しい! キャピキャピ話をしながら、タクシーでYちゃんのマンハッタンにあるお家へ。 引っ越してきたばかりというそのお家は、アパートの一室1DK。 綺麗で可愛くて、いかにも女の子の一人暮らし、という感じでした。 私「可愛いおうちー。ここ、お家賃いくら?」 Yちゃん「18万。」 私「た、高いっ。」 Yちゃん「マンハッタンだからね。前は、マンハッタンなんて住めなかったよ。」 なんだかんだ話しているうちに、あっという間に時間が過ぎていきました。 Yちゃんは、エステティシャンとして働いていたので、日中はお仕事。 その間、私は観光やショッピングへ。 夜は一緒にご飯を食べて、Yちゃんとベッドを並べて話をしながら寝ました。 日本を出て、アメリカへ来たときのこと。仕事のこと。 Yちゃんは、淡々と話してくれました。 「高校のときホームステイをした家族の所にまず行ったの。他に誰も知ってる 人いなかったからさ。そこで英語の学校に通わせてもらってから、仕事が見つかりそうな ニューヨークに来たの。ニューヨークに着いたその日に、日本食レストランで仕事を 初めたんだ。お金もなかったから、すごい所に住んでたよ。銃声がよく聞こえたし、 仕事の帰りに誰かにつけられたり。家の中では大きいネズミが走ってた。」 そう話すYちゃん。日本にいた時は、お手伝いさんがいるお嬢様でした。 やっとYちゃんのお仕事が休みの日が来ました。 この日はアウトレットへショッピングへ行こう!ということで、 Yちゃんと同じエステティシャンで在米KOREA人のジュリーと三人で、 マンハッタンを出て、ニュージャージー州へ行きました。 女子三人でのお買い物は、盛り上がります。 ジュリー「このワンピ、どう?」 私「ちょっとタイトじゃない?」 Yちゃん「やめときなっ。」 お買い物は終了し、ジュリーのお兄ちゃんと合流してレストランへ。 Yちゃん「前はさ、アジア人だからってレストランでオーダーも受け付けてくれなかった よ。いつまでもいつまでも待って、結局何も食べられなくて逃げるように帰ったことも あった。悔しかったよ、スゴイ。」 食事を終え、ジュリーのお兄ちゃんに車で送ってもらい、帰途につきました。 その帰り道、ビューポイントがあるので夜景を見ていこうということになりました。 小高い丘からマンハッタンの輝かしい明かりが見えました。 私「ワオっ。これは感動だね。」 Yちゃん「この夜景見ると、私よく頑張ったって思うんだ。」 そう言ったYちゃんの横顔は凛として、その眼差しに内に秘めた強いものを感じました。 私は、涙がでました。 Yちゃんはどれほど淋しい思いをしただろう、どれほど歯を食いしばってきたのだろう。 Yちゃんは言いました。 若かったから。今からまた同じ事をやれって言われたら、もうできない。 そんなYちゃんは、素敵なアメリカ人の旦那様と結婚し、子供が生まれました。 子供の名前は、ネオ・ブルー。 Yちゃんの、美しく大きな気持ちが込められているようで。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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