COLONYの裏側

2020/04/29(水)14:25

FENCE OF DEFENSE「FENCE OF DEFENSEIII~2235 ZERO GENERATION~」・2

音楽(歌番組・MV含む)(561)

​​​​​​​​​このアルバムはJ-ROCK・J-POPの名盤を紹介する本に載ってたからという理由で10年前に購入。FENCE OF DEFENSEはマイナーなバンドですがJ-POP・J-ROCKの名盤を紹介する本では「~III」は大概載っているほどなのは傑作である証拠か? CDそのものの簡単なレビューはこちらに記してますが、ストーリーブックを読んだので改訂版を・・ 1.DARKNESS REMAINS THE SAME  ~2235~  ~DARKNESS REMAINS THE SAME~  ~THE DENGEROUS OPERA BEGINS~ 西暦1999年 第3次世界大戦は東側からの核ミサイルによって始まった。 その日の東京は2月だというのに蒸した昼下がりだったという 世界の人々はその一瞬の光の中に全てを納得せざるを得なかった。 そして西暦2235年・・人々の生活は管理されてるうえ感情の抑制が行われる超管理社会が築かれていた。 インストナンバー。冒頭の軍隊の行進を思わせる音は超管理社会の硬質さを伝えている。 シンセの部分は未来の世界で数少ない自然が残された地区をイメージ?水の音や鳥の羽ばたく音も聞こえるので。 2.DATA No6 主人公である「F-921」は優秀な軍人だったが、無口で孤独を好む物静かな性格だった。 彼は軍の技術開発局責任者に呼ばれ、軍備拡張政策の一環として開発されたワープ装置の実験に参加することになる。彼の本当の目的は1980年代にタイムスリップしてその時代の調査を行うこと。上司から託されたのは「DATA No6」というデータだけ・・・ #1同様「愛」も「自由」もない超管理社会の硬質さを歌っている内容ではあるものの、主人公のことを示す歌詞は出てこない。 この歌のPVは業界初のビデオシングルだったとのことで、ビデオシングルといえばGLAYが「サバイバル」をCDじゃなくてビデオシングルでリリースして話題になったが、前例が存在していたとは。 3.LAND OF THE LIAR ギターを前面に押し出したハードなナンバー。ホーンセクションも採用されている。 そーいやB’zもアルバム「RISKY」でホーンセクションを採用してたよなぁ 詞自体は世の中に対する皮肉なんだが、初期の段階でそういう内容の歌も歌っていたんだ。 4.SARA-セイラ- 「シティーハンター2」の後期OPとしてシングル化。FODを聞くきっかけとなった歌で初めて聞いたのは小学生のガキだったのに「Get Wild」や他の「シティーハンター」の主題歌共々歌は鮮烈に覚えてた。 「F-921」は偶然にやってきたバーでSARAという女性と出会う。現代の事を知らなくて戸惑う彼はSARAから「シズオ」って名前をもらうことに。 アルバムの趣旨にも「シティーハンター」の趣旨にも合う歌。 「強がりのFACE タフなふりで踊りあかしても その瞳は孤独な色 隠しきれない」って所がSARAのキャラクターを書いてるのかな? 2番の「夢のように流されてく この街の中で 昨日よりも確かなもの 手に入れるから」は「シティーハンター」のイメージにぴったり。後年「Digitaglam2」でリメイクされている。  余談ですが・・・シングルのC/W曲だった「BACK TO THE EDGE」はアルバム未収録だが(2007年リリースの「GREAT FREAKERS BEST」に収録)、この曲もアルバムの趣旨に合ってる気がする。歌詞に「すべてが輝いてた あの世界へ向っていく」とあるので。 5.HONEY MONEY #3同様ギターを前面に押し出したナンバー。ピンクフロイドの名盤「Dark Side Of The Moon(邦題:狂気)」に収録されている「Money」を思わせる歌詞。 ラストはライブの歓声を思わせるSEが入るが、ライブでの一幕を切り取った印象。 6.AGAIN 「F-921」はSARAからシズオという現代での名前をもらい、SARAとの交流で自分の世界にはないものに気付いていく。彼はSARAに対して言葉にできない気持ちを抱えるようになってゆく。 「いつか失くしてゆく夕陽追いかけていた」って歌詞はストーリーブックの中でのSARAと共に夕焼けを見続けていた・・ってシーンを思い浮かべる 初のバラードナンバーで、これを聞いていると西村さんの声ってロックよりもAOR向きの声だと思った(角松敏生・杉山清貴・オメガトライブなど日本のAORも聞くので)。 7.FLOATING TIME(インストゥルメンタル) シンセメインのインストナンバー。現代で見た景色や情緒に感動を覚える「F-921」の心理を描いているよう。 8.IN MYSELF 自分がなぜ1980年代の調査員に選ばれたのか?現代の景色や1980年代の人々が抱える問題を見ているうち、上司の真意を悟ったシズオはSARAに自分は未来から来たと告白。最初は彼を病人扱いして信じなかったSARAだったが状況を理解していく。 歌自体は#6同様AOR風。 9.THIS WORLD  ~GEO~  ~THIS WORLD~  ~THE LOST DANCE~ 1980年代の調査を終え、未来に帰ることになったF-921=シズオ。帰還ポイントに向かう最中に交通事故に遭い、SARAが重傷を負ってしまう。SARAが「大事な人」であること、悲しみの感情に気付いたシズオはSARAに「一緒にいたい」と告白するが、SARAに未来に帰るよう促される。シズオは「また会いに行く」と願って、未来に帰っていく・・・。  歌の部分はシズオとSARAの別れを描いているような内容でストーリーブックの中では雨の日ってことになってるが、詞に「深い闇 包まれて 悲しみに浮かぶまなざし/MOONLIGHT 照らしてる/SILENT 刻まれてゆく」とあるので満月の夜に未来に帰るって風景をイメージするなぁ 2番の「一粒の願い胸に抱いて」「戻れない運命(さだめ)の中で たった一つの真実求めてく」の所は「一度(未来に)帰るけど、(SARAに)また会いたい」と願うシズオの心理だと思う。 アウトロ部分に#1のメロディが繰り返されているところは未来に帰っていく・・って演出を意識したのか?  #1と#9は組曲形式でプログレバンドのアルバムと同じ形式を取ってるが、ELPの「タルカス」、「悪の教典#9:第1印象~第3印象」(「恐怖の頭脳改革」収録)などのように「1曲10分~30分はザラ」な構成ではなく10分に満たない構造。 TM NETWORKの「CAROL」とは異なり、歌詞カードに概要が書かれおらず、歌の内容でSF映画によくある超管理社会が敷かれている未来をお題にしているってことが把握できるだけ。(コンセプトアルムって大概こんなもんなんだが。実際ジェネシスの「眩惑のブロードウェイ」の歌詞カードに書かれた話の概要は全然わからなかった)今年偶然にストーリーブックを読んでようやく概要を把握でき、未来から来た男と現代(1980年代)を生きる女性との愛を描いた内容だとようやく気が付いた(ストーリーブック感想)。 「CAROL」の場合、もともと分かり易かったのと、小説版を先に読んだから概要を把握できたのが大きかったが。 *ソニーの通販サイト限定になるが、2013年に1st・2nd共々Blu-spec2版がリリースされ、前よりは購入しやすくなってる。自分はオリジナルを購入したが、購入当時は廃盤だったため探すのは大変でしたが、入手した時の嬉しさは覚えてます。 ​ 【中古】 FENCE OF DEFENSE フェンスオブディフェンス / 2235 ZERO GENERATION 完結編 / Sony Music Direct(Japan)Inc.(SME)(D) [DVD]【宅配便出荷】​ リリース当時に展開した「2235」ツアーの日本武道館公演を収録したバージョン。(アンコールは除く)。DVD化にあたり、メンバーの副音声・新規のライナーを収録。 ​ 2235 Zero Generation-UpDate 【DVD】​ 本作は「2235」を最新技術で再現する・・をコンセプトに再演。「2235」の曲以外は比較的新しい歌で構成。 ​ 【中古】 RISKY /B’z 【中古】afb​ B'zの4thアルバム。「Easy come Easy Go!」「愛しい人よ・・Good Night」を収録。本作はB'zのアルバムで初の1位を獲得した作品でロック色が強くなっている。 ​ Pink Floyd ピンクフロイド / Dark Side Of The Moon: 狂気 【紙ジャケット仕様 / 完全生産限定盤】 【CD】​ コンセプトアルバムの名盤の一つに挙げられるフロイドの1973年発表のアルバム。人間の一生を描いている内容で聞くと陰鬱になっていくが、精神を病み、脱退した初代リーダー・シド=バレットをイメージしたとのことだが・・・ ​ 【中古】恐怖の頭脳改革/エマーソン・レイク&パーマーCDアルバム/洋楽​ ELPが自主レーベルから出したアルバム。ジャケットは「エイリアン」で知られるH・R・ギーガーがデザイン。 「悪の教典#9:第1印象~第3印象」は30分にもなる大作。​​​​​​​​​ ​​ザ・ラム・ライズ・ダウン・オン・ブロードウェイ(眩惑のブロードウェイ) [ ジェネシス ]​ ピーター・ガブリエル在籍時のアルバムの一つ。プエルトリコ系移民の青年・ラエルを主人公に少年の自己を見つめる精神的旅行という内容を取っている。

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